– 不確実な世界をどう見立てるか? –
9月初旬、Ideal Leadersによる組織変革勉強会(第9回)を開催しました。今回は『不確実な世界におけるリーダーシップ』と題して、カネヴィンモデルについて学びました。不確実な世界になってきたと聞くと「確かにそうかも」と感じるものの、具体的にどう不確実なのか、表現しがたさもあるような気がします。では「不確実な世界」とは具体的にどんなことを指すのでしょうか?それを端的に表すのが"VUCA"というキーワードです。VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取ったものです。
こうした不確実な世界においてリーダーシップを発揮するためには、いったいどうすれば良いのでしょうか?そのヒントになるのが、”カネヴィンモデル”です。カネヴィンモデルでは世界を4つの系(単純系/煩雑系/複合系/混沌系)で見立てます。その上で、それぞれの系に適した解決方法を提示してくれます。例えば、経営における意思決定はいわゆる正解が存在せず、合意形成による選択が必要な「複合系」に分類されます。それなのに、他社の成功事例を安易に当てはめる「煩雑系」的なアプローチを採りがちです。このように系の見立てはとても大事で、そこを誤ると不適切な解決方法を当てはめてしまいます。
この系の見立てを磨くために、新聞記事を使ったワークにも挑戦しました。ある日の日経新聞に掲載された6つの記事をランダムに選び、チームに分かれて「この記事はどの系にあたるか?」を話し合いました。同じ記事でも光の当て方で系の見立て方が分かれ、より系ごとの理解を深めることができました。