昨年12月、ガイアックス様主催で、「booked「パーパス・マネジメント~社員の幸せを大切にする経営」、「実務でつかむ! ティール組織 "成果も人も大切にする"次世代型組織へのアプローチ」の2人の著者が送るトークセッション&特製ビュッフェ付き懇親会」を開催いたしました。
「booked」というイベントは、「本を読まずに参加できる読書会」です。そのため、非常に気軽に参加できるイベントで、満員御礼となりました!
今回は、弊社CHO丹羽による初の書籍「パーパス・マネジメント~社員の幸せを大切にする経営」のご紹介と共に、今年ビジネス書として大きな注目を浴びている「ティール組織」について国内の実例をわかりやすく紹介・解説した、「実務でつかむ! ティール組織 "成果も人も大切にする"次世代型組織へのアプローチ」の著者でもあり、日本初のホラクラシー認定ファシリテーターの吉原史郎さんに、直接お話しを聞く貴重な機会となりました。
今回のイベントのファシリテーターは、代表取締役CEO永井。今回のイベントの発案者として、そして二人を一番よく知る人物として、この場を盛り上げていきます。
そして、いよいよ書籍のお話に移っていきます。
-- 丹羽による「パーパス・マネジメント」解説
「パーパス・マネジメント」の中で紹介している数値で読者の方の多くが驚かれるのがこちら。
幸せな社員はビジネスの成果を生み出す
幸福度の高い社員はそうでない社員に比べ、生産性は31%、売り上げは37%、創造性は3倍高い
「幸せ」というあまり数値かできなさそうなワードが一人歩きしてしまうことがありますが、このように数値でも幸せが仕事においても重要であることがわかります。
このスライドをおみせすると、会場の多くの方が「なるほど」と大きく頷かれているのが印象的でした。
また、次にみなさんが驚かれていたのがこちらのグラフです。
「熱意あふれる社員」日本は世界で最下位レベル
他の国との差を見ると少し愕然とするレベルですね。
こちらは米ギャラップ社の調査(2017年発表)で、日本は熱意あふれる社員の割合が6%で、調査対象139カ国中132位となっています。
この結果のはっきりとした理由は明らかになっていませんが、ひとつ言えることは日本では「仕事はつらいもの」というようなイメージが根強いこともあるかもしれないと丹羽は話します。
「働くこと」と「幸せ」に対して少しネガティブなイメージがある日本ですが、「パーパス・マネジメント」の中では私たちアイディール・リーダーズが考える「仕事における幸せ」を形作る4つの要素を紹介しています。
Purpose(パーパス=存在意義)
Authenticity(オーセンティシティ=自分らしさ)
Relationship(リレーションシップ=関係性)
Wellness(ウェルネス=心身の健康)
この要素を簡単に文章で表すと
「自分が意義を感じられる仕事を、自分らしく、周囲とよい関係を築きながら、実現できること。そのための土台として心身の健康が備わっていること」
となります。
一つ大きな要素としてあげられるのが、自分のパーパスと組織のパーパスが少しでも重なっていること。
この重なりが大きければ大きいほど、個人も幸せで組織の生産性が上がるのです。
詳しい解説はぜひ「パーパス・マネジメント」第4章をご覧いただければと思います。
-- 吉原さんによる「実務でつかむ!ティール組織」解説
そして、いよいよ吉原史郎さんによる「実務でつかむ!ティール組織」のお話しです。
「ティール」というワードは少なくとも1回は耳にしたことがある、という方が多い中、このように細かく著者からお話を聞ける貴重な機会ともあり、多くの方が吉原さんのお話を楽しみに来られていました。
まず、ティール組織をひとことで言うとどういうことなのでしょうか?
吉原さんの本から抜粋するとこのような内容になります。
「社長や上司が業務を管理するために介入をしなくても、組織の目的実現に向けてメンバーが進むことができるような独自の仕組みや工夫に溢れている組織」
そしてティール組織を理解する上で大切な三つの要素がこちら。
一つ目が進化する目的(エボリューショナリーパーパス)
二つ目が「自主経営」が可能となる仕組みや工夫を有していること
三つ目が個人としての全体性の発揮(ホールネス)です
吉原さんからこのような問いがありました。
「パーパスが動き出すために何が必要なのでしょう?」
吉原さんは、土壌、ティールでいうホールネスとお話しされていました。
著書の中でこのように書かれています。
「個人としての全体性の発揮については、何より経営トップ自らの全体性の回復が先にあります。
トップ自体がどのような希望や痛みがあり、今後どのような経緯を実現していきたいのかこの想いが根底にあることが大切です。 」
「パーパス」を経営トップ自らが考え、「自分の心の奥底の思いに素直である」ことから、個人が組織において多様な能力や感情を発揮すること、つまり個人としての全体性の発揮を高めていくことが可能になっていくのではないでしょうか。
最後は、弊社代表取締役CEO永井も加わり、吉原さんと丹羽への質問コーナーを開催。
今回は会場のみなさんからオンラインツールを使用し、トーク中に質問を集め、その中から数個ピックアップし、質問に回答していきました。
いただいた質問の一例をご紹介します。
Q. 組織のパーパスもしくは幸福度を突き詰めて行くと、ティールよりも上の組織になる事は出来ますか?また、その組織はどんな組織でしょうか?
Q. お二人の原体験含め、本当の人生のパーパスって”不幸せな体験”から生まれている気がするのですが、これに関していかがでしょうか?
Q. ティール組織でも2対6対2の法則はあると思いますが、その人たちに対してはどんな捉え方をしているのでしょうか?働かないはちやアリにも役割がある、という話がありますが。
参加者のみなさんも、それぞれご自身の実体験や現状と重ね合わせながら真剣に耳を傾けていただきました。
今回は、今話題の「ティール組織」に深く入り込み、さらに「パーパス」との関連性についてもお話しを聞くことができた非常に貴重な機会となりました。
そして、来たる3月13日に新たな「booked」イベントを開催することとなりました!
「booked パーパスとイノベーション『パーパスマネジメント』丹羽 真理&『イノベーターになる』西口 尚宏」
今回は、イノベーションを興し続ける経営を支援する西口 尚宏氏が、ご自身の著書「イノベーターになる」のお話し、そして、今回も「パーパス」とどのように関連しているのか、お話しいただくことになっています。
ご関心ありましたらぜひお申し込みください!
日時 2019年3月13日(水)19:00 - 22:00
会場 NagatachoGRiD
会費 ¥4,000
詳細&お申し込み