前回までのブログで、パーパス・マネジメントとは?また、パーパス・マネジメントを企業の中で実施していくことのメリット(①、②、③、④)をご紹介してきました。
Purposeを明確にもち、それに沿って経営を行っていくことの重要性や効果を少しでも感じていただけたのではないかと思います。
あれ、でもちょっと待って。
うちの会社にも「ミッション」や「ビジョン」があるけれど、それとはどう違うの?
そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。
(実際に、Purposeのお話をするとよくこの質問をされます。)
今回は、「ミッション」や「ビジョン」とPurposeの違いについて、私たちなりの考え方をご紹介します。
結論から言うと、
Purposeは、「ミッション」とニアリーイコールです。いずれも、「自分たちはどんな存在でありたいか」を表現したものとなります。
一方、「ビジョン」は少し異なる概念なので、まずはこちらから詳しくお話しします。
「ビジョン」は、ある時点において実現していたい理想的な状態の具体的な描写のことです。
例えば、今から10年後の20XX年、私たちの会社はこんな事業を行っていて、お客様からはこんなことを言われていて、社員はこんな風に働いていて、社会に対してはこんなインパクトをもたらしている・・・。「こうなったら最高だよね!」「ここに向かっていこう!」と思える具体的なシーンを「ビジョン」と呼んでいます。
参考:Ideal Leadersの2023年のビジョン
また、このシーンをひとことで言い表したものが「ビジョンステートメント」となります。
次に「ミッション」ですが、
「自分たちは何者でありたいか?」を表現するものです。
「自分たちは何のために存在しているのか?(存在意義)」ということを言っているPurposeとほとんど同じです。
では、違いは何か?
「ミッション」と呼ばれているものの中身が、例えば、「業界でNo.1企業」「XX億円企業になる」といったものの場合、それは私たちの言うPurposeとは異なります。
また、「ミッション」という言葉には、「ミッション・インポッシブル」のように、「上から与えられた」というニュアンスが含まれる場合もあります。そのように捉えられている場合も、Purposeとは違うと言って良いでしょう。
Purposeには、
・社会的意義(社会に何を働きかけて行きたいのか)が含まれている
・誰かから与えられるものではなく、自分ごととして捉えられている
ことが重要だと考えています。
逆に言えば、上記の要素を含んでいれば、それを「ミッション」と呼ぼうが、Purposeと呼ぼうが、どちらでも構わない、ということです。
ミッション、ビジョンとPurposeとの違いについて、少しはクリアになりましたでしょうか?
では、Purposeはどうやって見つけるの??
次回はPurposeを見つけるために有効な方法についてご紹介します。
(次回に続く)