2019年2月20日、at Will Work 働き方を考えるカンファレンス2019にてCHO丹羽が登壇させていただきました。
今回丹羽は、「制度・文化」をひも解くをテーマに、広告業界の巨大組織にいた2名のクリエーター榊 良祐氏(株式会社 電通 Design Strategist)、望月 重太朗氏(株式会社REDD 代表取締役 / デザインディレクター)と、「働く」の価値観についてお話しさせていただきました。
(左からCHO丹羽、望月氏、榊氏)
榊さんは、株式会社 電通にてアートディレクターを15年されていて、「オープンミールズ」という食をデータ化して転送するというユニークなプロジェクトの発起人をされています。
望月さんは、株式会社REDDを2019年1月に立ち上げ、デザインの仕事を中心に行っています。2018年年末まで、博報堂アイスタジオという博報堂グループのデジタル系のクリエイティブディレクターをされていました。
今回のイベントレポートでは、丹羽よりお二人に問いかけたPurpose(パーパス)についてフォーカスしてお伝えしたいと思います。
まず丹羽より、Purposeについてお話しさせていただきました。
会社のPurposeは「この組織は何のために存在しているのか?」
利益をあげるのは手段であって、この先何をするのか、世の中に対してどんな価値を提供していくのか。どんな世界をつくりたいと思っているのか。
このようなことを念頭に作り上げられていきます。
実は私たち働く人、個人個人もこれに該当したものを持っていた方が良いと考えています。
「この世の中に何を提供したいのか」「人生の目的」「働く目的」
そして、会社のPurposeと個人のPurposeの中で共通する部分があると思えると、この仕事ってやりがいがあると感じることができるのです。
-- お二人のPurposeはどのようなものか教えていただけますか?
【望月さん】
Purposeは最終的にきちんと実行して、世の中に着地させるということが全て目的とともに含まれていると私は解釈しています。
私がいた会社は物を作り出すことが多かったため、作ったものができるだけ社会に生き続けるものを作り出す。あとは、それが地域の中に良い影響を定期的に起こすために物を作る。それがないと、消費されるものになりがちなので、できるだけサスティナブルなものを作れる組織をどう作るのか、というのが目的でした。
【榊さん】
実は学生の時に自分のパーパスを見つけることができていました。美術大学の出身なのですが、大学三年生の時になると課題が出なくなり、自分で作品作りが始まります。私は作品作りがとても好きだったので、プレゼンテーションの前は没頭して作品を作るのですが、プレゼンテーションをした直後その作品に興味がなくなり、次に走るということが多々ありました。
その時これは一体なんなんだろうと思ったんです。僕は作品を作ることが目的ではなくて、この作品を装置として人の心を動かすとか、人を感動させるとか、それがやりたい人間だということに気づいてしまったんです。僕はものを作りたいのではなくて、人の心を動かすということが目的で、それが幸福に繋がるということがわかり、その目的を達成できそうなのが広告会社だったり、多くの人にメディアを通じて伝えられる仕事なのではないかと思い働き始めました。
このように、丹羽の著書「パーパス・マネジメント」でも詳しく述べているPurposeについて、広告業界の巨大組織にいらっしゃったお二人からも興味深いお話しを聞くことができました。
さらに丹羽から多くの方が直面することが予想される以下の質問をお二人に投げかけました。
-- どのようにして企業の中でこのパーパスが活かせるのでしょうか?どのような制度や文化があれば生き生きと働けるのでしょうか?
●文化を作るためには、いかに周りの人たちが認めてあげられるかということが大切だと感じます。
●大企業ほど新しいことをやれ、と言われるけれど、そこに評価軸の制度が付いてきていないことが多いので、やはり会社として制度が整っていることで、新しいこと、イノベーションに挑戦できますね。
最後に、丹羽より今Purposeを持った個人が増えているというデータについてのお話しをし、締めくくりとなりました。
【丹羽】
今のミレニアル世代はPurposeを持っている、あるいはそういったことを実現することを、会社や仕事に対して求めているという人が増えています。
ですので、会社の制度や文化を必要であれば変えていく必要があるのではないかと感じています。
今回のセッションはなんとLIVEでのグラフィックレコーディングも記録されていましたので、こちらよりぜひその様子をご覧ください。