ブランドにPurposeを持たせるメリット

ブランドにPurposeを持たせるメリット

近年、企業の本質的な存在意義:Purposeに基づいた活動が重視され始めている。社会的意義が含まれた企業の本質的なPurposeを策定することは、企業に対して様々なメリットがあるとして、最近よく取り上げられている。しかし、企業そのものだけではなく、ブランドにPurposeを持たせることも大きなメリットがあるとされている。特に大手日用品企業や衣料、食料ブランドにおいては消費者にとって身近な存在であり、数あるブランドの中から日ごろ手にするものを生産するブランドについては商品レベルではなく、ブランドレベルで動きが注目されていると考えられるだろう。

今回のブログは、「ブランドがPurposeを持つことのメリット」を紹介する。

社会貢献活動につながる

新型コロナウイルスの流行や、人種差別など現在の世界には多くの社会課題が存在する。

そして、ミレニアル世代(※1980年代〜2000年初頭に生まれた世代)は社会・環境への意識が高く、社会的意義を重視しているといわれている。いま、「Purpose」の重要性は日毎増している。フェイスブックの創設者であるマーク・ザッカーバーグは、ハーバード大学での講演で「Purposeは、私たち一人ひとりが小さな自分以上の何かに関わっていると感じられる感覚のことである。Purposeが真の幸福感をつくるのである。」と述べている。また、企業・ブランドに対して、「Purpose」というのは社会に対する存在意義であり、社会とどう関わっていくかを方針化する非常に重要な要素であるといえる。

例えば、P&Gのヘアケアブランドである「パンテーン」はCMなどのキャンペーンを通じてメッセージを定期的に発信している。就活生や学生に黒髪を強要する日本社会に、「自分らしい髪でいよう」とメッセージの広告を打ち出した。「美しい髪によって、女性が一歩前に踏み出す勇気を与える」というパンテーンのブランドPurposeに則って開発されたものである。このメッセージを手がけたP&G社大倉佳晃氏は、このような取り組みを通じて、社会貢献につなげるとともに、氏以前のパンテーンの低迷した売上をV字回復させることに成功している。

ブランド認知の向上

ワニのロゴマークで有名なファッションブランドLacosteは、地位や性別、文化による違いを超えて互いに認め合い、繋がりのある社会をつくることをPurposeとして掲げており、それを体現すべく、絶滅危惧種の動物を保護する活動を行う国際自然保護連合(IUCN)と提携。「Save Our Species」と題したプロジェクトの一環で、ポロシャツからLacosteのアイコンであるワニを消し、代わりに絶滅危惧種の動物のロゴを縫い付け、それぞれの動物が描かれているポロシャツを購入すると、それぞれの動物を保護するための活動費用になる仕組みになっている。

ブランドイメージの向上

博報堂の調査によると、ミレニアム世代を始め、消費者の85%がその企業・ブランドにしかできないことに取り組んでほしいという意見を持つという。また、81%がその行動に具体性を求め、単なる広告の宣伝に意味はないという鋭い視点で企業・ブランドを見ていると考えられる。例えばユニリーバのヘアケアブランドであるLUXでは、就職を希望する人に対し、履歴書には「下の名前、性別欄、写真欄」をマスキングして選考をすると発表した。ジェンダーだけではなく、写真の写り方に選考上の有利不利を感じる就職希望者の懸念を払拭する狙いである。LUXは「髪が自信を与える、個人が輝きたい道を進むことを支援する」というPurposeを元に、30年前は洗うだけだったシャンプーの機能を美しさ、人に自信を与えることに挑戦した。女性がある程度の公平性を持てるように変わった社会において、一個人として、その人の未来を支援することにつながる。無意識の先入観が残る容姿や性別の観点で、社会へ気づきを与える具体的な活動をし、さらに長期的に愛されるブランドとなりえる。

ブランドの成長率が上がる

HAKUHODOが発表した「アドテック東京2020レポート」によると、日用品大手であるLIONでは5ブランドにPurposeを持たせ、Purposeのない5ブランドと比較した結果、4年間の成長率に大きな差が出ているとした。Purposeを紐づけることでブランドの方向性が固まり、行動指針が明確になることがビジネスの活性化に繋がる可能性を示している。

最後に

Purposeを策定することには様々のメリットがあるが、今回のブログはブランドにPurposeを持たせる4つのメリットをまとめた。

Purposeの実現を推進するには様々なアプローチ方法があります。興味関心がある方は以前紹介した記事を参照ください。

参考文献

https://www.rashii-branding.com/rashii-story/20200924_unilever2.html

・IDEAS FOR GOOD Editorial Team.(2021). 企業のパーパスを伝える。ソーシャルグッドな企業のコーポレートコミュニケーション事例とは?https://bdl.ideasforgood.jp/curation/purpose-communication/

 

 

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