組織の診断結果：達成志向

組織文化インサイト診断レポート

「組織文化インサイト診断」は、ホフステードの6次元モデルを使い、あなたが所属する組織の文化を可視化するためのセルフチェックツールです。
ホフステードの6次元モデルでは、組織や社会の文化的価値観を6つの次元（軸）から捉えます。

社会と個人の関係性………………………個人主義／集団主義
権力格差（権力／不平等への対応）……階層志向／参加志向
未知への対応………………………………不確実性の回避／不確実性の許容
動機付け要因………………………………達成志向／生活の質志向
時間志向……………………………………長期志向／短期志向
人生の楽しみ方……………………………充足志向／抑制志向

それぞれ両極にある組織の文化は対象的です。しかし優劣や良し悪しはありません。また組織の文化はどちらかに分かれるのではなく、そのあいだで程度の差が表れます。
この診断では12の文化のうち、あなたの回答から“最も顕著に表れた組織の文化”を簡易的にレポートします。CQ（Cultural Intelligence：文化的知性）を高めるヒントとしてご活用ください。

あなたの組織は「達成志向」の傾向が強いようです。

これは「結果を出してこそ評価される」「競争環境が成果の原動力となる」といった傾向があるでしょう。成功や競争に焦点が当てられやすい組織文化だと考えられます。

■次元の特徴

・達成志向が強い組織では「適者生存」の考え方が根底にあります。業績重視で、成果を上げた人が評価される文化があります。

・目標を立て、そこに向かうために努力し、達成することが求められます。仕事は人生にとって重要な要素。家庭より仕事という傾向があるでしょう。

・一方で他者よりも秀でることを重視するため、それほど連帯・協力は大事にされないという特徴があります。

・対極にある「生活の質志向」では、達成そのものよりも過程をどう進めるかが重視されます。ゴールを達成することはそれほど大事にされません。重要なのはプロセス。連携・協力あってこその成果だと考えます。

■ビジネス上の傾向

・昇給や昇格、チャレンジングな仕事などがインセンティブとして機能します。

・組織内では、パフォーマンスを引き上げるためにチーム同士を競わせる取り組みも多いでしょう。向上心や競争心は美徳とされます。

・ただし、仕事を優先してハードワークや長時間労働もいとわない文化があるため、メンバーの心身に負担が生じるリスクも考えられます。

・また、プライベートの時間は軽視されがち。家庭生活が犠牲になることもあり得ます。

■今後へのヒント

〇プロセス評価の導入

・組織全体として成果だけでなく「協力姿勢」「共有の早さ」なども加点対象とします。個人が単独で突っ走るのではなく、周囲へのインプットやサポートが評価されるように仕組みを整えます。

〇フィードバックシステムの導入

・組織として定期的なフィードバックを行うことで改善に役立てていきます。またプロセスを確認する機会も設けます。

〇対極のメンバーとの協働

・相手は相互依存と他者への配慮が成果につながるという考え方を持っています。成功へのコミットメントが異なるだけであって、相手は相手なりの方法で成功したいと思っています。Win/Winのコミュニケーションを重視するようにしましょう。

＜まとめ＞

達成志向は、成果主義で仕事を中心に置くため、業績を上げやすいということは大きな強みでしょう。ですが生活がないがしろになったり、組織の周囲のメンバーとの連帯感には乏しいかもしれません。

CQ（文化的知性）の視点からは、対極にある生活の質志向のメンバーが重要視している連帯なども大事にすることで、お互いの視点を活かしながら課題を乗り越えられると考えられます。