「ステークホルダーを巻き込む社会共創の経営」コモンズ投信株式会社渋澤会長

「ステークホルダーを巻き込む社会共創の経営」コモンズ投信株式会社渋澤会長

理想の組織とは?

最初に永井より、理想の組織を作るためには2つの秘訣があることに触れました。

・組織に所属する人がワクワクする未来の姿に向かって進んでいること

・楽しく進んでいること

この2つがあれば、企業も個人も成長し、幸福度が高まっていくことを参加者の方に伝えました。

 

そして、組織づくりをする際に多くの人が持つ3つの疑問について永井が一つずつ説明、お答えしていきました。

1.ワクワクする目標を立てたら成長するのか?

「ワクワクする目標を立てたら成長するのか?」という疑問を持つ方は、そもそも目標の持ち方が間違っています。最初にそのことに気がつかなければなりません。

 

過去を起点に未来を描くのではなく、バックキャスティングをして未来から今を描いていく。未来は決まっていないので自由に発想することができるのです。

 

成長することで働く人はどうなるかということを自由に妄想することで、ワクワクしながら能動的に動き、結果的に成長することができるようになっていきます。

2.みんながワクワクする目標なんて作れるのか?

「経営幹部だけがワクワクしてもだめなのです。ワクワクする未来に社員やお客様が入ってないといけません。

 

普通の中計は株主をワクワクさせようと作っているので社員は含まれていないのです。

 

もちろん全員がワクワクする目標は作れます。ステークホルダー全員がワクワクする未来の姿を作りちゃんと共有することが大切です。」

3.高い目標に向かって楽しく進むなんてありえるのか?

「高い目標を立てること自体は辛いことではないのです。努力した結果が人に比べられるから辛くなってしまう達成目標ラインと目標達成率の差ばかり見ていて、評価が高い人は評価されても喜ばず当たり前だと思っている。これだと一部の人しか気合いが入らないのです。

 

比べるなら、「前はこうだったけど、今はこうだよね」というように、他者ではなく個人の過去と比べて成長を見ていくことが大事です。」

 

また、プレッシャーをかけた方が成長するのでは?という質問に、「楽しい方が成長する」と答えた。みんなで達成を祝う方が成長するのです。足りない部分ではなく達成した部分を祝い合う事が大切です。」とお答えしました。

「合本主義」と「ステークホルダー資本主義」の関係性

続いて、コモンズ投信株式会社渋澤会長より、高祖父である渋沢栄一氏の「合本主義」を元に現在の「ステークホルダー資本主義」についてお話しをいただきました。

 

「資金は共感がないと集まらない。共感には散らばった存在を集める事ができる力がある。しかし、共感が集まっても凸凹が存在する場合があります。そのようなときに共助が必要となります共助することで凸凹がなくなる。共感と共助が合わさると足算をする事ができるようになり、次のステップとして共創という掛け算ができるようになります。共創をする事で価値を付け加える事ができるようになるのです。」

 

渋沢栄一氏の『論語と算盤』では、「経営者一人が仮に大富豪になっても、そのために多数が貧困に陥るようなことになっては、どうだろうか」「だからこそ事業の在り方として「国家多数 の豊かさを実現できる方法でなければならない」という考えが述べられています。

 

この考え方を踏まえ、渋澤氏は、「論語」と「算盤」、すなわち「道徳」と「経済」の両方がなければ持続的な成長は難しいと指摘しました。

長期投資においても、数字だけではなく、様々なステークホルダーとともに価値を創り出せるかどうかという本質的な企業価値を見ていくことが重要であるとのお話しでした。

 

さらに、理想的な明るい未来を創り出すこと、そのためにも多くの人がバックキャスティングで行動をしていくためにはSDGsがそのツールとなるというお話もありましたた。

 

「未来はなかなか見えないけれど人間は簡単な解を求める。未来は一直線に到来するものではない。しかし、リズム感がある。リズム感を観測する事ができれば参考にする事ができるのです。」と説明をされました。

 

質疑応答

対談の最後には参加者から渋澤氏と永井に向けて質疑応答が行われました。

 

Q、共創資本の行き先は基本株式投資と考えていいですか?

渋澤:株式投資というだけではなく、大事なことはお金を循環させることです。

 

Q、ワクワクの中でも厳しさが必要だと思いますが、社員の行動原理で一番重視しているのは何ですか?

永井:ワクワクすると「厳しくない」ということではないです。部活は厳しかったけどワクワクしていましたよね。ワクワクと厳しいは相反しないのです。厳しさは大事。パーパスに沿っていれば楽しく仕事をできます。当事者意識がなく、たくさんの仕事をさせられると辛くなるので、当事者意識、「何のため」という意識がとても大切です。

 

Q、子どもの頃はワクワクだらけだったけど、大人になるにつれてワクワクするのが減っていいますが、どのように変えていけばいいのでしょうか?

永井:仕事=楽しくないという世界観から変えていかないといけないですね。

渋澤会長:できるかできないかで考えるのではなく、やりたいかやりたくないのかで考えるのです。やりたくてもできない事が我々には多いので、そうするとできなくてやりたくないに落ちていきワクワク感が無くなっていきます。子どもはやりたくないとやりたいの軸を体で表現できているので、ワクワク感を持てているのではないでしょうか。

 

他にも、参加者の皆さんからたくさんの質問をいただきました。

 

会社だけでなく、あらゆるステークホルダーのワクワクと幸せにつながる経営についてのメッセージが詰まった場となりました。

 

本イベントを通じて、参加者の方に新たな気づきがありましたら幸いです。