スペシャルインタビュー「後藤 拓也」

想像を超えた先にある
「人や組織の最高の姿」を共に実現したい

TAKUYA GOTO後藤 拓也

コンサルタント

人や組織の最高の可能性が拓かれることが私のパーパス
想像できない未来が生まれるプロセスに伴走したい

エグゼクティブ・コーチングを通じて、素晴らしい経営者やリーダーの方々とご一緒する中で感じることは、コーチングが想定内で終わってはいけないという思いです。

人は、何かを思考する際、無意識的に過去から形成された思考の枠にとらわれます。 だらかこそ、コーチングという特別な時間を通じて、新たな視点からそれまで想像できなかった社会や事業、組織、自分自身の最高の未来が生まれて欲しいと願っています。

その背景にある私のパーパスは「人・組織の最高の可能性が拓かれる」ことです。言い換えれば、「人は誰しも大きな可能性を持っている存在である」ということを信じています。

そして、可能性がひらかれる鍵として「エンジン」と「ブレーキ」に着目しています。エンジンは、その人が内に秘めている原動力であり、価値観やパーパスに該当します。 ブレーキは「自分なんて…」や「あの人はどうせ…」といった自分や他者に対する思い込みや固定観念、いわゆるメンタルモデルと呼ばれるものを意味します。

実際のコーチングでは、正解のない課題に対して多様な視点から検討を進めますが、 リーダーの方々がご自身の価値観やパーパスなどを明確な形で再発見し、それに基づく高いゴールを設定した時、 またご自身の中にある根本的な思い込みに気づいた時に、未来に向けた大きな意思決定につながることが多いと感じています。

自分のWant/Willが欠如した課題設定の罠
コーチングを受ける理由を自分の中に見出せるかが大切

コーチングの開始にあたっては、単発もしくは中長期で取り組む課題・テーマ設定が行われます。 会社が進むべき方向性の明確化、事業に関する具体的意思決定、経営チームの強化、リーダーシップの育成など、場合によって様々です。

テーマを設定する際に特に丁寧に行うことは、クライアント自身の中に課題に取り組むWant(欲求)やWill(意志)が存在しているか否かです。 弊社のお客様の中には、明確なWantやWillに基づき、ご自身の裁量をもってコーチングを受けることを決められる方もいます。

一方で、サクセッションプランの文脈で人事部の方から指名を受けてコーチングが開始する場合や、上司や株主の方の意向で弊社に依頼を頂くケースもあります。 クライアントとコーチングの依頼者が異なる場合には特に、「なぜその課題・テーマを掲げるのか?それはあなたにとってなぜ重要なのか?」ということを丁寧に扱うようにしています。 コーチングでは高いゴールを掲げ、その実現に向けて意識や行動変容を目指すことになるため、相応のエネルギーが必要となるからです。

その人にとってのコーチングの価値を擦り合わせることは「内発的動機」「自己決定感」「自分ごと化の度合い」にも影響を与えます。 結局、人を変えることはできず、人が「変わる」と決めた瞬間から真の変化が始まるということです。

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外の課題解決を通じて内なる思考や行動がアップデートされる
人の成長・変容につながることが本質的な価値提供

コンサルティングで目指すことは、外部に存在する課題の解決です。 例えば、ある事業に関してA、B、Cの取りうるオプションがあり、Aの意思決定が最適であるという解を導くことを目指します。 一方で、コーチングでは外の課題解決と同時に、クライアントの思考や行動がアップデートされることが重要です。 それは例えば、より多様な視点を取り込みながら、自分の価値観に基づき意思決定をすることをクライアント自身が学ぶことです。

コーチングによる人の成長・変容には一定の時間を要することになりますが、そのメリットは、クライアントに成長・変容が生じるため以後は課題が生まれづらい、 もしくは、課題が起こってもご自身の力で解決できる力を身につけることができる点です。外部支援者が常に正解を提供し、過度な依存を生むことは健全とは言えません。

例えば、経営チームの共通認識醸成に課題を感じているとします。 その場合、課題解決のための具体的な話を進める一方で、その課題を生み出した、あるいはそうした課題に直面した際のご自身の思考や行動パターンなど内面的な話の両面を扱います。

私がコーチという立場で大切にしていることは、課題への取り組みを通じてその人が成長・変容することで、同時並行的に外部に存在する課題が解決される状態を目指していると言えそうです。

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人は誰しも、今いる場所から、
その人らしいリーダーシップを発揮できる

VUCAの時代、日本企業において、一人ひとりが自らの価値軸を確立しながらリーダーシップを発揮することが益々求められていると感じます。

「あの人にはリーダーシップがない」といった言葉を聞くこともありますが、本来はリーダーシップが発揮できない人がいるのではなく、 リーダーシップを発揮できる領域や発揮の仕方、リーダーシップ力が大きく引き出されるタイミングが人によって様々なだけだと考えています。

実際のお客様にも、ご自身が根底に抱えている恐れや痛みを越えることで、リーダーシップの形や社内外での振る舞いが大きく変容した方が多くいらっしゃいます。

組織や社会の変化に対して個人の力は限定的ですが、一方で誰もが、どんな場所にいようとも、理想を目指して自分起点でアクションを起こすことができます。

目の前にいるその人の「現状」ではなく、「最高のその人」に関わることで、ご自身が持っている潜在的な力を解放していくご支援ができることは、 この仕事における最も大きなやりがいの一つであり、素晴らしいクライアントの皆さまに日々尊敬と感謝の念を感じながらご一緒させていただいています。

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