こんにちは!CHOのにわです。
“2030年の未来の社会・企業の姿”を描き出す「21世紀未来企業プロジェクト」で描いたシナリオについてご紹介するシリーズ。最終回は、『シナリオ④ クワトロ・ヘリックス・シナリオ ~4セクターの相乗効果で、21世紀型社会へ~』をご紹介します。
2030年になったつもりでお読みください!
−政府・企業・市民に加え、アカデミアの役割が増大、4つのセクターが協働する社会
■ 変化の季節…セクター共創ムーブメントと「危機の2020年代」
「五輪ロス」で大量の失業者が生まれ、大規模な反格差運動が起きる中、アカデミアからの発起により、政府と経営者団体、市民代表の間で対話の場と合意が実現。以降 「フレキシキュリティ(※)」モデルの労働市場政策が敷かれるように。 また、2016年の18歳選挙法の施行を契機に市民の政治参加意識が向上した。
■ 「クワトロ・ヘリックス」型社会
企業セクター、政府セクター、アカデミアセクター、市民セクターという4セクターがひとつの未来ビジョンを共有し、民主主義的な合意形成をはかりながらイノベーションを生み出している。
■ イノベーションとサステナビリティを両立する21世紀型企業
企業は、時間的、場所的、組織的制約を超えて多様なプレーヤーと協働しており、長期的な事業継続可能性とマルチステークホルダーの包摂がミッションに。労働関連法制も変化し、多様な働き方が実現している。
■ ふたたび、日出づる国へ
一方、大量の“埋もれる中間層”が発生することは避けられない、「自己責任」の時代でもある。しかし、人口減少の時代に「ミドルパワーをいかに効率的に、イノベーティブに発揮するか」という発想の転換が起きている。
※フレキシビリティ(柔軟性)とセキュリティ(安全性)を組み合わせたことば。雇用の柔軟性を保ちながら、失業保障によって労働者の生活安定をはかり、かつ就労に向けた再教育を行う雇用施策。デンマークで導入され、効果が得られているとされる。
いかがでしたでしょうか?
シナリオ④では、「企業経営のものさしが多様」かつ「働き方も多様」な世界です。理想的な世界のようにも見えますが、一方で、個人個人の自立が求められる、厳しい社会とも言えるかもしれません。
みなさんはどう思いますか?
ここまで、2030年の社会・企業シナリオをシリーズでご紹介してきました。
シナリオはいずれにもチャンスとリスクがあり、色々と考えさせられますが、実際に未来を創っていくのは私たち一人ひとりの明日からの行動です。2030年に向けて、どう生きるかのヒントにつながっていれば幸いです。
なお、今年のプロジェクトでは、このシナリオとさらなるインプットをもとに、自社の戦略を考える異業種交流型のプログラムを企画しています。ご関心のある方はお問い合わせください!