株式会社アクセット|自分で立てた問いに対する答え探しを繰り返すなかで、新しい挑戦の輪郭を明確にできたエグゼクティブ・コーチング

自分で立てた問いに対する答え探しを
繰り返すなかで、新しい挑戦の輪郭を明確にできた
エグゼクティブ・コーチング

株式会社アクセット

株式会社アクセット

https://www.acsset.co.jp/

不動産、飲食、訪問看護、障がい福祉の4つの事業を展開し、地域に根ざした多角的なサービスを提供している。地域社会のなかにある資源を活かし、新たな価値とつながりを生み出すことを目指しながら、持続可能な成長に取り組んでいる。

話し手
株式会社アクセット 代表取締役
椎名 健仁様
※以下インタビュー記事内では敬称略で掲載させていただいております。
※この記事内の肩書き・役職は取材当時のものです。
聞き手
アイディール・リーダーズ株式会社

ご依頼の背景

株式会社アクセット代表取締役の椎名健仁様は、全事業における舵取りを行うリーダーとして、多様な分野のマネジメントに日々向き合いながら、ご自身の在り方にも常に意識を向けてこられました。新しい挑戦を渇望されていたなかで、事業開発や組織運営についての相談役がほしいとコーチングの機会を求められ、アイディール・リーダーズにお問い合わせいただきました。

今回は、アイディール・リーダーズが経営層に向けてご提供している「エグゼクティブ・コーチング」を実施された背景や、その気づきについてお話を伺いました。

アイディール・リーダーズのエグゼクティブ・コーチングを受けようと思われた背景や、当時お持ちだった課題意識について教えてください。

描く未来や時間軸、売上の規模感について同じ温度感で語り合える相談相手を求めて、アイディール・リーダーズのサンプルセッションを体験。信頼できる価格設定と、コーチングのアプローチに対する納得感から依頼を決意

椎名

コーチングに興味があっていろいろ調べてはいたのですが、受けるタイミングがわからずにいました。問い合わせに踏み切ったのは、事業での方向性に迷いが出てきて、自分のなかでうまく処理しきれなくなってきたタイミングでした。経営者としてのロールモデルが身近におらず、社内のコアメンバーとも、描く未来や時間軸、売上の規模感について同じ温度感で語れていない感覚があって、相談相手 が欲しいなと思ったのがきっかけです。価値観が近い会社はいくつか見つけたのですが、結局問い合わせをしたのはアイディール・リーダーズだけでした。理由は、信頼できる金額設定だったからです。せっかくやるなら良質なコーチングによって、しっかりとマインドセットしたいと考えていたので、納得感のあるサービスと価格であることが背中を押しましたお願いしようと決めたのは、サンプルセッションで森田さんとお話しした時の感動が忘れられなかったからです。経営者仲間に相談しても、具体的なことは曖昧なまま会話が進んでしまうケースがほとんどでしたが、森田さんは飲食業界で事業を営んでいるのでは?と疑うほど、私が悩んでいることを理解し、寄り添ってくれました。

森田

そんな風に思っていただけて光栄です。当初は御社のビジネスの中身を紐解くというよりは、その業種・事業規模特有の課題や、椎名さんのようにステージアップを目指す方がよく経験する成長痛といった構造的な観点でお話をしました。そのうえで、自分だけじゃないんだというある種の安堵感と、ステージアップしていく景色の解像度が上がるんだったらということで相談相手として選んでいただいたのかなと思います。

桜田

「相談する人がいない」というのは、実際に多くの経営者の方から寄せられるお悩みです。外部の相手に0から説明するのも手間だし、かといって内部だと近い立場だからこその難しさもありますよね。相談に行っても、相手によってはティーチング的に「こうすべき」と持論を述べられて終わりとなるケースもあると思います。私たちコーチは聞くことが仕事なので、今回椎名さんが求めていたことにフィットしたのかなと考えています。

椎名

そうですね。私はこれまで、いわゆるティーチングの形で指示に従うというのが当たり前の環境に身を置いてきました。だからこそ、森田さんはじめアイディール・リーダーズの皆さんに傾聴してもらいながら物事を一緒に考えていくという体験は初めてで、とても新鮮でした

コーチングセッションを通して、事業やご自身の内面的な側面で、どのような変化がありましたか?

自分で問いを立て、答えを見つけるという新しい行動パターンが習慣に。結果として信頼できるビジネスパートナーを得たことで、事業の可能性がさらに広がった

椎名

弊社は、不動産、飲食、訪問看護、障がい福祉という4つのフィールドで事業を展開しています。コーチングセッションを受けて、その形自体を抜本的に変えたわけではありませんが、この先飲食事業で海外進出をねらっていきたいと新たな目標ができたのは大きな前進だと捉えています。それに伴い、国内の組織運営において、マネージャーポジションの人材を育てるという新たな課題にも気付かされました。

桜田

今御社の飲食事業は、国内で、ジンギスカン、お寿司、ビストロ、カフェと手広く展開されていますが、海外進出というのは元々の構想のなかには全くなかったということですか。

椎名

そうですね。事業全体をどう育てていくべきか、次はどの事業に挑戦しようかと、あくまで国内ベースでしか考えていませんでした。同時に、そこに結構限界を感じていて。一つひとつの事業は楽しいけれど、自分の人生に刺激を与えてくれるのかと言われるとそうではない、という感覚が常にありました

森田

私の目には、椎名さんはご自身の仕事に飽きているように映りました。チャレンジングなことをやられてきたのは事実ですが、その繰り返しに飽きてきているのかなと。

椎名

そう言われて、年商5億を10億にすることは時間が経てばきっとできるけれど、本当にそれでいいのか?と自問自答しました。今の延長線上に透けて見える未来に向けて、決められたことだけをただこなしていくのか、売り上げを10倍にするために別の視点・やり方を試すのか、それなら後者が自分らしいなと思ったんです。セッションを通して改めて慎重に自分の気持ちと向き合ったなかで、元々いつかはと考えていた「海外に住む」という思いがだんだん強くなっていき、不安よりも圧倒的にワクワクを感じている自分を知って、これはもう海外事業をやるしかないと。経営の視点で考えても、出店コストが少ないカンボジアだったら、経験を買う以上のリスクを負うことはないので、やらない理由はなかったです。自分が現場との接点を持たなくなることへの懸念もありましたが、セッションのなかで「離れてみても意外と何も変わらないこともありますよ」という言葉をいただき、吹っ切れました。実際に、それ以降は現場に口出しはしていません。情報のキャッチアップを最小限にすることで以前よりもむしろ現場と良好な関係性が築けていると思います。社員は私にとって親友のような存在です。だからこそ、大きなチャレンジをしようとすると巻き込みづらい部分があったのですが、セッションを通して、「絶対にこのメンバーだけで何かを成し遂げなければいけない」という固定観念が少しずつ崩れていきました。これからはメンバーそれぞれが自走する組織にしよう、必要に応じて新しい仲間も迎え入れながら新しいチャレンジを続けていこう、と考えるようになりましたね。仲間を信じる気持ちが強くなったことで、誰かが何かを失敗しても、その人を選んでいるのは自分だからとポジティブに割り切れるようになったのも、大きい変化かもしれません。

桜田

社員の皆さんを大切にされているからこそ、関わり方を試行錯誤しながら新しいチャレンジへと向かわれていることがよくわかりました。椎名さんご自身の内面で起こった変化は何かありましたか?

椎名

いろいろと話すなかで自分の考えがまとまるというのはもちろんありますが、会社のトップとして「自分が決める」ということをより意識するようになりました。自分が決めなければ何も進まないし、変わらない。当然のことではあるのですが、改めてその大切さに気づいて無駄に迷うことはかなり減ったと思います。また、私の場合は宿題を出されてそれに取り組むというやり方がとても合っていて、セッションを重ねるごとに、自分で問題提起をしたうえで、それをクリアしていくというサイクルが身についたことは大きな収穫だと思っています。

森田

椎名さんは必ず毎回課題に取り組まれていたので、次のセッションでより深い話をすることができました。例えば、新しいビジネスパートナーを見つける足がかりとして、まずは身近な人に声を掛けましょうという話をした際も、椎名さんは旅行仲間に積極的に声を掛け、実際に海外進出において頼りになるビジネスパートナーを見つけられました。こういった実践を重ねるなかで、何かご自身のなかで変わったと感じられることや、新たな気づきのようなものはありましたか?

椎名

ありますね。私の場合、ビジネスは自己資本でやりくりするのが正義だと思っていたので、自分のお金で事業を成長させるということにこの5,6年はずっとフォーカスしていました。ですが、その思想から脱却してパートナーと組んでみると、資本もそうだし、ネットワークやスピード感など、新しい可能性が芽を出してきていて、とてもおもしろいです。実際に、海外進出の話でいうと、カンボジアに限らず、世界中のいろいろな拠点でのつながりを紹介していただいています。こういうことって、社内のメンバーに「探してきて」と頼んでも実現できることじゃないと思うんです。新しい挑戦をするうえで絶対に必要だった人と出会えたのは自分の行動がきっかけではありますが、そもそもは森田さんにいただいたアドバイスの一つ。セッションの時間内で完結させずに、常日頃から真剣に向き合っていてよかったです。

桜田

コーチングは、1年を目安に長い時間をかけて行動変容を起こしていきますが、その期間で、セッション以外の時間をいかに有効活用するかが結果に直結します。コーチと話したなかで見つかったテーマに対して、次のセッションまでに1回でも取り組み、起こった変化を定点で見ていくことが実はとても大切なんですよね。それを継続されてきた椎名さんは、本当に素晴らしいと思います。

今後の展望について教えてください。

チャレンジングであっても、日本以外の場所や人を起点にした事業の拡大に注力していきたい

椎名

4つの事業全てを伸ばしていきたいという前提はありつつ、やはり直近で最も注力したいのは飲食事業の海外進出です。日本の食文化を海外に持っていき、雇用をつくりたいと思っています。海外で働いてくれる人材を日本で探していた時点で既にチャレンジングではありましたが、少しずつ話が具体的になってきているので、実現させたいです。また、国内でも、飲食の現場で外国人を積極的に採用していきたいとも考えています。今既にネパールの方が1名働いてくれていますが、他の国からも応募が集まってきているので、各店舗に1名ずつ配置できるよう採用を強化させていく予定です。飲食でうまくいけば、ハードルはやや上がりますが、障がい福祉事業でも外国人の採用を考えています。何らかの形で今年中に試してみようと思います。

森田

海外の方を雇用しようというのは、何かねらいがあってのことなのでしょうか。

椎名

国際色豊かな会社は、あたたかい雰囲気があるし、会社全体にポジティブな影響があると考えているからです。例えば、全社会議で片言な日本語でも一生懸命伝えようとする外国人を見た時、その真っ直ぐさに自分も頑張ろうと思えたり、刺激をもらえたりしませんか?そういった気持ちの面でもそうだし、あとは労働人口が減っているという社会課題に対しての合理性ももちろんあります。将来的には、人材の領域でも海外とのつながりを活かした事業をやってみたいです。

どのような方に、アイディール・リーダーズのエグゼクティブ・コーチングをおすすめしたいですか?

目指すものがはっきりせず、一歩踏み出せずにいる同世代・同規模の会社を営む経営者に、第三者視点の世界を知ることが自分自身や会社の伸び代につながっていくという感覚を体験してほしい

椎名

基本的には経営者全員におすすめしたいですが、実体験も含めて、1〜5億程度の売り上げがあるいわゆる中小企業の社長さんには特に効果があると思います。自分の周りにも、同じような規模感の会社を営み、同じようなところで停滞している経営者はたくさんいるので、おすすめしたいです。

森田

具体的に、どうなることに期待できそうでしょうか。

椎名

まず社長が変わります。コーチングを通して、自然に微増していく売り上げを見つめているだけじゃダメなんだ、しっかりと自分で指針を立てて、自分がコミットしていくんだというマインドに切り替わるはずです。事業や、自分自身の行動様式における新しい挑戦を自分の決断で進めていくことへの覚悟が決まると思います。

桜田

グローバルな視点で見た時、日本の経営者は自己投資が少ないこと言われていますが、中にはMBAの取得を代表されるように経営知識を深めるという人もいますよね。数ある選択肢のなかで、椎名さんがコーチングにこだわった理由があればぜひ教えてください。

椎名

私も迷いました。実際に大学案内を見比べたこともあります。でも結局、自分にとって経営者はそういうことよりも、「あり方」の方が大事だということに気づいたんです。自分がどうあるべきか、リーダーシップとは何か、答えのないものに対してどう立ち向かうか、みたいな部分をもっと明確にしたいと思ったので、コーチングを選びました。目指すものはあってもぼんやりしていたり、シンプルに一歩踏み出すのを億劫がっていたりする同世代の経営者の皆さんに、投資の一つとしてぜひやってみてほしいなと思います。

森田

何となくやりたいことはあるけど形になっていなかったり、行動にどう移したらいいかわからず困っていたりする方々の、思考の輪郭をはっきりとさせることができるということですね。

椎名

そうですね。コーチングの中でストレングスファインダーを用いて自分の意思決定の傾向や行動の特徴を早い段階で正しく理解できたことで、自分らしいリーダー像・スタイルについての解像度が高まったと感じています。自己分析一つとってもコーチと一緒にやるからこそ新たな気づきがあって、そういった学びを目の前の仕事やリーダーシップの課題感とつなげていくことで初めて意味が出てくるということも知りました。普段見えていない角度からフィードバックをもらうこと自体が自分自身や会社の伸び代につながっていくという感覚を、ぜひ多くの経営者に体験してほしいです。

 

椎名様、大変お忙しいなか、ありがとうございました!

コーチングやコンサルティング等、
各種サービスに関するご相談は、
お気軽にお問い合わせください。