株式会社JPX総研 強み診断ツールで自分らしさや強みを明確にしながら 相互理解を深めるチームビルディングワークショップ

株式会社JPX総研
強み診断ツールで自分らしさや強みを
明確にしながら相互理解を深める
チームビルディングワークショップ

株式会社JPX総研

株式会社JPX総研

https://www.jpx.co.jp/corporate/about-jpx/profile/06.html

日本取引所グループにおいて、より良いサービスの構築などを目的としテクノロジー領域を主軸とした関連業務を一手に担う、取引所ビジネスという垣根にとらわれない子会社として2021年に設立。主に金融商品市場に関係するデータ・インデックスサービス及びシステム関連サービスを提供する。

話し手
株式会社JPX総研 クライアントサービス部
統括課長 前田 真人様
調査役 神林 巧様

※以下インタビュー記事内では敬称略で掲載させていただいております。
※この記事内の肩書き・役職は取材当時のものです。
聞き手
アイディール・リーダーズ株式会社

ご依頼の背景

株式会社JPX総研 クライアントサービス部は、取引所で顧客やサービスが一部重複していた3つの領域が統合され2022年に発足した部署です。サービスの根幹となる顧客に対する姿勢や考え方に違いがあり、各々が出身組織に根付いた文化に忠実であるがゆえの課題に頭を悩ませており、組織としての一体感を醸成するための機会を求めていました。
そこで、2022年にアイディール・リーダーズのファシリテーションでチームビルディングワークショップを開催し相互理解のきっかけを提供。続けて、2023年に強み診断ツールを活用した自分らしさや強みの言語化、相互理解をさらに深めるワークショップを半年間で全3回実施しました。
今回は、本ワークショップを企画したクライアントサービス部 前田様、神林様に、取り組みの背景や内容、成果や気づきなどを伺います。

チームビルディングワークショップの実施前に貴社が感じていた課題を教えてください

統合前の旧組織からそれぞれが持ち出した顧客に対する姿勢や考え方の違いに戸惑いを感じていた。

前田

当部は別々だった3つの組織が統合されてできた部署なので、扱ってきたサービスやアプローチが違う分、顧客に対する姿勢や考え方も少しずつ異なっていました。一人ひとりの真面目さゆえ、出身組織に根付いていた文化に忠実な人同士で意見が異なることも多く、早い段階でワンチームとして機能できる状態にしなければと考えていました。

アイディール・リーダーズにチームビルディングワークショップを依頼した経緯や理由を教えてください

新しい会社で新しいビジネスを始めるタイミングに相応しい、これまでになかった切り口でチーム力を高めるためにチームビルディングワークショップの依頼を決意。

前田

一体となりシナジーを生み出していくための手段を探す中で、キーワードになったのが「チームビルディング」でした。「融合」の雰囲気を実現するための1つのステップとして必要性を感じていたタイミングで、個人的に丹羽さん(アイディール・リーダーズ共同創業者 / CHO)のセミナーに参加させていただく機会がありまして。もともと御社のことは存じ上げていましたが、丹羽さんの話を聞いて、私が求めていた「ありきたりではないワークショップ」を実現してくれると確信しました。その後、実際にお願いすることになったという流れです。

桜田

「ありきたりではない」というのは具体的にどのようなイメージだったのですか?

前田

せっかく新しい会社で、新しい形のビジネスを考えていこうとしているのだから、今まで触れたことのない考え方や切り口で私たちを導いてくれるコンテンツがいいなと。手をかけずに研修を実施することもできましたが、それでは新しい変化は起きないと感じたので、アイディール・リーダーズさんにご相談させていただきました。

強み診断ツールを用いたチームビルディングワークショップをやってみた感想、ワークショップを通して自部門に対して何か気付きがあれば教えてください

先入観や思い込みで相手のキャラクターや思考パターンを無意識に形成していることを自覚。強み診断ツールの結果からは、予想外なもの、納得度の高いものも含めて組織としての本質が明確に。

神林

社会人歴を重ねる中で、自分自身の特徴やキャリア感などを洗い出すことはなかったので、今回はとてもいい機会になりました。ベテラン層でも同じような感想を持たれている方が多かったので、全体的にみなさんいい気づきを得られたのではないかと思います。

桜田

強み診断ツールは、自分の個性を言語化する上で、ボキャブラリーのヒントになりますよね。例えば、リーダーシップがあると言っても、調和性を活かしているのか、指令性を活かしているのかで意味はだいぶ変わってくるわけですが、それを結果から引用して的確な言葉で表現できるというのは、あらゆる場面で役に立つと想像できます。

前田

ワークショップの初日に、ある人の特徴を5つ挙げて該当者を当てるというワークをしましたけど、意外と全然当たらなかったことが今でも印象に残っているんです。先入観や思い込み、表面上でのやり取りだけで相手のキャラクターや思考パターンを勝手に形成しているものなのだなと気付かされました。本当のその人の姿と、周りが考えるその人の姿には想像以上に大きなギャップがあるのかもしれないですね。

桜田

そうですね。先入観を剥がしてその人という素のキャラクターで場に臨むべき時こそ、前段階で強み診断ツールを活用して、自分の価値観を軸にしながら発言できる状態をつくっておくことが大切だと思います。ワークショップに参加された方から、感想として何か声は挙がっていますか?

神林

はい。コロナ禍で入社した若手社員を中心に、ポジティブな声が入ってきています。オフラインで他の社員とコミュニケーションをとる機会が少なかった彼らにとって、対面でのワークショップでお互いの人となりを知り、強み診断ツールの結果を接し方のヒントにできたということが、非常に大きな収穫だったようです。

前田

確かに、コロナ禍の影響は若手に限らず大きかったですね。社員同士の交流が深まりづらかった中で、チームビルディングを体験できて良かったと思っています。

森田

強み診断ツールの結果から、JPX総研さんは調和性や個別化など「人間関係構築力」がずば抜けて高いということがわかりました。サービスの特性的に、戦略的思考や分析力の領域に強みが色濃く出ると想像していたのですが、ワークショップの様子を見ても、チームワークや丁寧なコミュニケーションを大切にする組織という印象が強かったです。ただ、一歩踏み込めないというか、お互いの距離感に戸惑っている様子も見受けられたので、今回のチームビルディングでそこを解消できたのではと考えています。

前田

他にも、「公平性」と「個別化」は同じくらい高い結果が出ていましたが、これには驚きながらも納得しましたね。というのも、この2つの観点は相反する部分もありながら両立しないといけないという、私たちの実務での状況と重なっていますので。私たちが求められている、「公平なルールをつくること(公平性)」と「それぞれのお客様の実情を勘案した形でルールを運用すること(個別化)」の両立を意識しているメンバーが多いということがわかり、興味深かったです。

森田

全企業に提供するインフラ的なサービスにカスタマイズできる部分を持ち合わせるという意味でもそうですし、組織運営において平等に機会を提供しながら1人ひとりに合ったキャリア形成を支援するといったこともしっかりできている証なのではないでしょうか。

前田

そうですね。今でこそ1300人近い社員を抱える会社に成長しましたが、私が入社した頃の東京証券取引所は半分くらいしかいなかったこともあって、個々の社員に寄り添いましょうねという雰囲気が確かにありました。弊社には、社員との向き合い方において、そのような考え方が根付いているのかもしれません。

ワークショップを実施した後、各部署で何か変化はありましたか?

「偏愛マップ」でお互いを深く知れたことが仕事のやりやすさを実現。ワークショップでの学びを職場に持ち帰ることで参加者以外のメンバーも効果を体感できるように。

神林

現場レベルの感覚だと、格段にチーム間の連携ややり取りがスムーズになったと感じています。第2回目のワークショップで「偏愛マップ」を使いお互いの趣味を知ったことで、雑談の機会が圧倒的に増えたんです。それが、仕事のやりやすさに繋がったのかなと思っています。

前田

顔をつき合わせて一緒に仕事をするという感覚がコロナ禍前に比べるとかなり薄まっていたのですが、ワークショップ後は、対面での会議の比重が自然と増えてきた印象です。対面でコミュニケーションを取ることの良さを実感したり、お互いの距離感が縮まったりという意味で、大変効果があったと感じています。

桜田

ありがとうございます。ワークショップ後に、取り組みとして新しく始められたことはありますか?

神林

形はグループチャットですが、オンライン上で「ムードボード」※1を実践中です。投稿時間や頻度、テーマなどのルールは一切設けず、完全にフリートークの場としてみなさん自主的に活用されています。チームメンバーには外部からいらしている支援メンバーの方も多いのですが、こういったきっかけがあるとコミュニケーションが捗るのでありがたいです。
※1「ハッピー」「ワクワク」「モヤモヤ」「疲れている」など、自分の感情や状態をボードに貼ってメンバーにシェアする仕組み

前田

私は、ワークショップに参加した者同士で集まる時に、「チェックイン」※2を活用しています。話し始めを円滑にする効果を実際に感じているので、これからも継続していきたいです。
※2ミーティングの最初に一人一言ずつ「今の気持ち」や「気になっていること」について話しお互いの背景の理解を深めること

今回のワークショップの体験から、今後何かに取り組まれる予定はありますか?

上位職者の「自分のトリセツ」の発信をきっかけに、社内全体で自己開示しやすい環境を整えていきたい。

前田

まだ検討段階ですが、ワークショップの最終回で考えた「自分のトリセツ」のようなものをそれぞれ公開していければいいなと考えています。ポイントは管理職の人から始めるということですね。部全体で考えた時にいろいろな立場の人がいるからこそ、上司にあたる人たちが「自分はこういうコミュニケーションの形が嬉しいです!」という自らのトリセツを積極的に開示することに意味があると思っています。

ワークショップで作成した「自分のトリセツ」

ワークショップで作成した「自分のトリセツ」

森田

とてもいいアイデアだと思います。メンバークラスの方から自己開示をするのはハードルが高いので、上位職者から積極的に発信してくれた方が、みんなで言い合える雰囲気になりやすいですよね。

前田

そうなんです。気まずい中、強制的に開示させるものではないので、まずは上位職者からが妥当だと考えています。

桜田

仕事においては「求められていることをやる」という状況が多いでしょうから、その中で「強み」や「らしさ」を自然に発揮するのは誰にとっても難しいですよね。だからこそ、上司の方がきっかけとなるという取り組みは素晴らしいと思います。

アイディール・リーダーズのチームビルディングワークショップにはどのような特徴があると思いますか?

パッケージ型の研修では実現できない、コンサルタント会社のヒアリング力を活かした自由度の高い設計で、クライアントのニーズに柔軟にマッチ。

前田

今回のような目的の研修は、新入社員を対象にしたものが主流ですし、情熱で押し通す体育会系気質のものが多いイメージが強くありました。一方で、私たちが求めているのは理由や理屈をセットで説明してもらえるものだったので、一般的な研修の会社ではなく、コンサルティングのプロとして柔軟に対応していただけるアイディール・リーダーズに依頼して良かったです。

桜田

ヒアリングの内容も踏まえて、今回は、感覚ではなく原理・原則に則ったワークショップになるよう設計しました。JPX総研の皆さんのニーズにマッチしていたようで安心しました。

前田

仕事においても背景や根拠を重視する私たちですからね。このように、柔軟にクライアントのニーズに合わせてくれるのは、アイディール・リーダーズの最大の特徴だと思います。

神林

そうですね。これまで参加してきた研修のほとんどがパッケージとして型が決まっているものだった中で、アイディール・リーダーズは、我々の置かれている状況や課題を丁寧にヒアリングした上で内容をコーディネートしてくれました。親身になって相談に乗っていただいた上で組み立ててもらったからこそ、私たちにフィットしたコンテンツを実現できたのだと思います。

どのような組織にアイディールのチームビルディングワークショップをおすすめしたいですか?

一般的なやり方とは違う形でチームビルディングを実践したいと考えている組織はもちろん、新しいことに挑戦しようとしている組織、変化を求めながらも停滞してしまっている組織にとっては相談相手としてもおすすめしたい。

前田

今回の私たちのように新しい形で歩み始めようとしている組織や、新規事業など大きな変化が起きるタイミングにある組織、今までのやり方とは違う形でチームビルディングをしてみたいという方々へおすすめします。研修のご依頼先としてだけでなく、ご相談相手として信頼できることも伝えたいです。

神林

変化を求めているような組織はもちろん、変化したいけど思うようにいかずに停滞しているという組織にも効果的だと思います。従前のビジネスを続けていくという意味では私たちもそうでしたが、自分たちの強みや弱み、取り巻く環境などを改めて考え直すことが、意識を高めていくきっかけとなるはずです。

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