太陽ファルマテック株式会社 潜在的な思考や想いを可視化し、強い経営チームをつくる「経営陣セッション」

潜在的な思考や想いを可視化し、
強い経営チームをつくる「経営陣セッション」

太陽ファルマテック株式会社

太陽ファルマテック株式会社

話し手
代表取締役副社長 営業部長 大湊卓様
取締役 高槻工場長兼技術部長 森真人様
取締役 高槻工場管理部長 田中剛様
聞き手
アイディール・リーダーズ株式会社

ご依頼の背景

太陽ファルマテック株式会社は、太陽ホールディングス株式会社の医薬品事業会社として、2019年10月創業以来、高品質な医薬品製造事業を武器に成長を続けています。高品質や安定供給の実現はもちろん、さらなる成長に向けた新規事業や海外展開などの検討が進められている中で、経営陣の未来に対する共通認識の醸成や経営チーム力の向上を課題意識として持たれており、アイディール・リーダーズにご相談をいただきました。

今回の体験を通して、ご自身やチーム、そして会社全体にどのような変化が起こったのか、ご感想をお伺いしました。

この度は、太陽ファルマテック株式会社代表取締役副社長大湊様と、取締役森様、田中様に、アイディール・リーダーズへ個別のエグゼクティブ・コーチングと合同セッションを組み合わせた経営陣向けプログラムをご依頼いただいた背景やご感想についてインタビューをさせていただきました。

アイディール・リーダーズにエグゼクティブ・コーチング/合同セッションなどのプログラムをご依頼した経緯や理由を教えてください。

大湊

2019年10月の創業から1年が経ち事業が安定してきた中で、会社の方向性や長期的なビジョンについて明確化・言語化したいと考えるようになったのが最初のきっかけです。私は過去に、独りよがりな考えのせいで失敗してしまった苦い経験があるので、今回は色々な人の話に耳を傾け、多くの人を巻き込みながら進めていきたいと思っていました。まずは、森さん、田中さん、そして私の3名が一枚岩となって力を合わせること。そうすれば、会社の求心力が高まり、大きなことも成し遂げられると確信していました。考え方や性格が全く違う我々3名が自社の将来について検討するにあたり、一番課題になっているのは対話量の少なさだと認識していましたので、その機会を仕組みとして作ってもらえるパートナーを探していたんです。そのタイミングで出会ったのが、アイディール・リーダーズでした。ご提案いただいたプログラムでは、各個人が「エグゼクティブ・コーチング」を通してそれぞれの価値観やパーパスを深めた上で、長期的なビジョンや組織のイメージを整理するサポートをいただける。さらに、合同セッションを通して、互いの考えを理解し合う機会を得られるプランになっていました。個々の考えを3名でしっかりと共有することができれば、前提のすり合わせにも時間がかからず経営もスムーズに推進していけると思い、魅力的に感じたのを覚えています。他社と比較してもアイディール・リーダーズは特に、情熱的に我々に向き合い、こちらが求めることに柔軟に応えてくれる印象があったので、実績も鑑みてご依頼することを決めました。

田中

大湊さんからお話を伺った時、正直不安が大きかったです。経営者向けのコーチングを受けるのは初めてだったので、ダメ出しばかりされるのかな…と漠然と思っていました。

私の場合は、初めて聞いた時、好印象を持ちました。会社としても次のステップに行くタイミングだったので、新しい視点を持った上でスタートが切れるのはいいこと。初回コーチングを楽しみにしていたのを覚えています。

プログラム前半(パーパス・ビジョン・バリューなど経営面でのすり合わせや検討がテーマ)での気づきや感想を教えてください。

—こう考えるのは自分だけじゃないー 自らの考えを明確化・言語化した後、対話を通じて気づいた仲間の想いや考えとの共通項。

前半の個別コーチングでは、パーパスやビジョンなどのテーマについて丁寧に言語化していきましたが、頭の中でなんとなく考えていたことが、うまく言葉としてまとめられて腑に落ちる感覚がありました。自分の中にあるものを、コーチがうまく引き出してくれたからこそだと思います。節目の合同セッションでは、3名のパーパス・ビジョン・バリューが同じ方向性をみているものだったということがわかり、安心しました。意外と今までお互いの価値観を確認できる場が少なかったので、大変貴重な機会でした。

田中

実際にコーチングを経験して、パーパス・ビジョン・バリューを噛み砕いて考えていくプロセスが大切だと実感しました。個人から始まり、我々経営陣3名でのすり合わせ、最終的に支援対象を経営陣から部課長にまで広げていただき、管理職も含めて我々の考えている理想や方向性について広く共有していけたのは、全社的な基準となる共通認識を持てたという意味で、望ましい変化でした。また、色々な立場の社員同士が課題意識や会社の未来像について率直に意見を交わす中で、私自身はもちろん、参加者全員にとって重要な気づきの機会となったのではないでしょうか。

大湊

まずは個人的な観点での感想です。弊社設立後1年間、目の前のことに集中しすぎて、先々の目指すものを念頭に置けていなかったと反省することもありました。「エグゼクティブ・コーチング」を通して、未来から立ち戻って現在を見つめ直し、今何をすべきかを明らかにする「バックキャスティング」の視点を授けていただき、今ではすっかりと習慣化しています。毎朝会社の未来について考える時間を意図的に持つようになったことは、会社にとってもプラスに働いています。組織的な観点では、森さん・田中さんとの会話が増え、風通しよくコミュニケーションを取りやすい空気感が出来たことがまずは大きな変化。さらに、今回のプログラムを通して対話がいかに大切かを痛感したので、この学びを活かして、社内での1on1を積極的に設けるようにしています。今のところ、年間200回以上のペースで実施しています。

プログラム後半(理念実現に向けた経営能力向上やリーダーシップ開発など個人として意識・行動変容がテーマ)での気づきや感想を教えてください。

自分から見える世界だけで経営はできないと痛感。社員の意見を漏れなく拾い上げられる機会やシステムを積極的に持つように。

コーチングに先立ち実施した周囲へのインタビューの結果から、自分がどう見られているのかがわかって色々とハッとさせられました。自信を深められた部分がある一方で、課題が浮き彫りになったことで改善を意識するようにもなりましたね。一例を挙げると、「意思表示を明確にしないことがある」という指摘に対して、賛否にかかわらず、自分の口から意見や考えを周囲に積極的に伝えるように心掛けています。

田中

前半からの積み重ねだと思いますが、やはり、目に見えて我々3名の中でのコミュニケーションがスムーズに進むようになったので、コーチングの効果を感じています。また、後半で個人の能力・行動面での改善点を洗い出したところ、私の「否定的な言葉を使いがち」という課題が明らかになりました。このフィードバックを無駄にしないために、今ではネガティブな言動を極力控え、相手の思考や挑戦を支援するように意識して振る舞うようにしています。そして大湊さんの発言にもありましたが、私も組織のメンバーと積極的に1on1の機会を設け、可能な限りみんなの声に耳を傾けるようにしています。

大湊

後半のプログラムの中では、全社的に楽しく働くことと成長を両立できる雰囲気を作り上げるためにはどうしたらいいか、事業の成長を楽しめる人や組織をどう成長させていくかなど、それぞれが考える理想や仕事に向かうスタンスを踏まえて、様々な角度から要素を整理しました。今私が社内で1on1を展開しているきっかけはここにあって、いろいろな人の話を聞いた上で様々な判断の材料にしたいと思っているからなんです。例えば、自分自身は、会社が成長する姿を次に向かうモチベーションとして前向きに受け取るタイプなのですが、実際はそう思えない人が多数を占めることもあります。それをわかっていれば、会社の方針は全く違うものになる可能性があります。自分の考えを前提とせず、自分とは異なる考え方を持つ人たちの声も吸い上げた上で会社のあり方や向かう先を考えてこそ、弊社のパーパス・ビジョン・バリューとしてふさわしいはずなので、1on1を筆頭に、より多くの人と対話ができる機会やシステムを積極的に取り入れるようにしています。自分にとっても、相手にとっても、別の視点を持てるという意味で、いい変化が起こっています。

経営陣サポートプログラムの実施後、貴社全体または経営チームにどのような変化がありましたか。

対話を通じて経営陣や管理職の共通理解が深まったことに加えて、組織の未来について考える習慣が根付き始めたことが、今後の自社の成長につながる最大の収穫。

やはり一番は、我々3名で対話する機会が圧倒的に増えたことでしょうね。お互いの考えが見える化できたことで、余計な説明を省いて必要な検討を進められるようになったのはいい変化です。将来に向けた共通認識が生まれたので、様々なことをスピード感を持って推進できるようになりました。

田中

事業の将来像は比較的わかりやすいですが、これまでは組織の展望まで話が及ぶことがあまりありませんでした。プログラム実施後、経営陣はもちろん、部課長までもが、事業だけでなく組織の将来の3要素(パーパス・ビジョン・バリュー)を日頃から考えてくれるようになったのはとても頼もしいこと。プログラムの中の「(管理職を含めた)みんなで考える」というプロセスが効果を成したのだと思っています。

大湊

重複しますが、やはり幅広い層のメンバーとのコミュニケーションの回数が増えて、共通認識が持てたのが一番の収穫でした。さらに嬉しいことに、最近では、管理職の中でも40代などの比較的若手層で、上昇志向が前面に出るようになりつつある気配があります。トップダウン組織からボトムアップ式の文化が醸成されていく兆しだと期待しています。

アイディール・リーダーズが実施した経営サポートプログラムにはどのような特徴があると感じましたか。

潜在的な自分の想いに自分自身で気づかせる「導きのプロ」。実績に伴った引き出しの多様さや柔軟な対応力が、信頼できる証。

田中

ユニークな人柄のコーチが多く魅力的でした。「エグゼクティブ・コーチング」について多くを知らず不安に思う中、話しやすい雰囲気を作り上げてくださり、前向きにプログラムを進められました。課題解決に向けた糸口や引き出しを多くお持ちなので、適宜柔軟に対応してくださり助かりました。さらに、各セッションが終わるごとにメモを共有してくださるので、学びがその場限りとならず日々の仕事の実践の中で生かせるのが魅力的でした。コーチングの際にいただいたメモは、実際に今も肩身離さず持っていて日頃の思考や行動のヒントにしています。

他のコーチングサービスを利用したこともありますが、アイディール・リーダーズは、エグゼクティブという観点でこれまでと違う角度で導いてくださったので新鮮でした。コーチングには一定の型があるはずですが、それを必要なタイミングで自由自在に調整してくださった。これは、やはり経験・実績があるからこそ為せる技なのだと感心しました。

大湊

社名の通り、「理想のリーダー像を追求させてくれる会社」だなと感じる場面が多々ありました。コーチング受講者である自分自身に矢印を向けさせて、ありたい姿や将来の夢などを、深層まで掘り下げてくださるのがアイディール・リーダーズのスタイル。自分でも認識できていなかった新たな気づきが生まれ、会社のリーダーとしての方向性やあり方が明確になります。自分自身を振り返り反省する機会を多くいただけるので、習慣づけのきっかけとなりました。

どのような組織にアイディール・リーダーズのサービスをお勧めしたいですか。

リーダー育成や経営陣の一枚岩化などを含め、関係者を巻き込みながら会社の未来の方向性を検討したいと考えている会社にオススメ。

田中

スタート期で、将来の方向性を明確化したい会社にはまずオススメしたいです。自分にとっても、会社にとっても、為になることを多く学べます。盤石化してきた企業でも、組織に大きな変化が起こっているタイミングで、課題や方向性の要件整理に役立つ存在だと思います。

大湊

会社のリーダーたるものは、強制的にでも立ち止まって会社の未来について考える時間が必要。その仕組みを作るきっかけとして、また、習慣づけのためにアイディール・リーダーズのプログラムが役に立つはずです。私の場合は、今回のプログラム受講後、朝会社に来なくなりました。コーチングを通して、会社の過去や現在に向き合い、未来について考える時間が必要だと気づいたので、最近では、朝を「1人で考える時間」として確保しています。弊社を取り巻く環境や課題、従業員の想いなどを普段から整理し、会議の場ですぐに判断できるよう思考を鍛錬していますね。

どのような組織にもオールマイティーにオススメできます。アイディール・リーダーズは多様な引き出しを持っているので、どのような状況・課題を持っていても、柔軟な対応が期待できます。メンバー同士の信頼関係が脆い会社にも、お互いの考えを理解し結束力を高めていく意味でオススメしたいです。

最後に太陽ファルマテックの今後の理想や、その実現のために考えているチャレンジを教えてください。

社員が前向きに働ける環境を整えることで、品質のさらなる安定化を目指し、最先端の医療技術を追求し続ける世界No.1の医薬品製造受託企業へと成長したい。

まずは、営業がいらない会社になること。これは、営業力以上に、商品の品質や社員の人間力などの魅力で顧客を引き寄せたいという意味です。もう一つは、技術者が溢れる会社になること。医療に携わる企業の大前提ではあるのですが、安定的な品質担保のために、有り余るほどの技術者を集め、育てていける会社を目指します。

田中

前身の会社としてのよさや、太陽グループのブランドをしっかりと活かしながら、自分たちにしかできないことに挑戦し続けて、世界でNo.1の医薬品製造受託企業に成長させます。

大湊

世界中の人から必要とされ、1人でも多くの人たちの役に立ち、従業員全員が「働きたい」と思える会社になることが目標です。技術力を向上し続け、再生医療や遺伝子医療など新しい医薬製品の開発でトップランナーになっていきたいと考えています。また、価格競争力のある製品を作っていけるよう、海外進出も視野に挑戦していきます。創業以来、ここまでのプロセスは間違っていないので、これからも引き続き維持しつつ、さらに加速してNo.1の医薬品製造受託企業を目指します。

コーチからの一言

太陽ファルマテックという会社は、前身となる旧社から新社への移行期にあり、これまで培ってきた大切なものは維持・強化をする一方で、さらなる成長に向けた大きな変化に取り組もうとしているフェーズにありました。変化のタイミングでは厳しい意思決定、従来のマインドセットからくる現場の抵抗や混乱に向き合う必要があります。だからこそ、経営として一枚岩となり、共通認識を築くことによる「求心力」と、同じ目的に向かいながらも各自がリーダーシップを発揮しながら迅速に物事を前に進めていく「遠心力」が共に求められると考えています。

 

今回のご支援プログラムでも、前半はパーパス・ビジョン・バリューという中長期の会社のあるべき方向性を議論することで組織の求心力を高め、後半ではその実現に向けた経営陣・リーダーとしての意識・行動変容という遠心力を実現するためのプロセスを採用しています。

 

プログラムの過程では、普段は伝えづらい厳しいフィードバックを互いにあえてしてもらうこと、互いの発言への疑問や違和感なども含めて本音での議論を弊社から促すこともありました。そうした中でも、大湊さん、森さん、田中さんの3名が、互いへの尊敬や信頼を持ち続けて前進を続けてくださったことに感服いたしました。高い理想の実現に向け、より強い経営チームへと成長するプロセスに関わらせていただいたことに感謝しております。今後も太陽ファルマテックと皆さまの進化を心より応援しております。

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