アデコ株式会社 働く原動力に繋がる想いや使命感を発掘できるパーパスワークショップ

アデコ株式会社
働く原動力に繋がる想いや使命感を
発掘できるパーパスワークショップ

アデコ株式会社

アデコ株式会社

https://www.adeccogroup.jp/

話し手
TAG Academy事業推進室
室長浅野弘樹様(写真右側)

キャリア開発本部 キャリア開発企画部
部長佐藤栄子様(写真左側)

ご依頼の背景

総合人財サービスを展開されているアデコ株式会社は、2025年度に向けた中期事業計画の中で、目指す先の一つとして「働く人に、ビジョンという原動力をもたらす。」を掲げています。実現するためには内発的動機を高められる状態や環境が必要だと感じられていたところ、働く一人ひとりのキャリアの軸となるパーパスを改めて見つめ直すことが、その入り口としてふさわしいのではないか、自分らしさを大切にした働き方を見つける方法の一つとして有効ではないかと考えられ、パーパス経営に精通しているアイディール・リーダーズへご相談いただきました。今回の体験を通して、参加者を中心にどのような変化が起こったのか、お二人が考えるパーパスや理想の社会と照らし合わせながら、ご感想をお伺いしました。

アイディール・リーダーズに「パーパスWS」をご依頼した経緯や理由を教えてください。

派遣社員一人ひとりのキャリアビジョンを明確にするため、一歩前段階の「自分を見つめ直す機会」を設定

浅野

弊社アデコグループでは、2025年に向けた中期事業計画が今年から始まっており、そのコアに「“人財躍動化”を通じて、社会を変える。」とい壮大なビジョンを描いています。この社会に向けたビジョンを実現するために、全てのステークホルダーに対してどのような価値を提供する存在でありたいのかを考え抜き、その1つとして「働く人に、ビジョンという原動力をもたらす。」を設定しました。これを実現するためには、働く人一人ひとりの内発的動機が高まる環境を作り出すことだけでなく、その状態を維持することが必要不可欠。議論の中で、まずは内発的動機を高められるきっかけづくりの場を提供していこうという話になり、その手段としてアイディール・リーダーズの「パーパスWS」を依頼することに決めました。

依頼に至るまでの議論を振り返ると、「未来を鮮明に描く」ということ自体にハードルを感じる人もいるのではという意見が多数寄せられたことをきっかけに、一人ひとりがクリアな未来を想像するための前段階の要素として、パーパスというキーワードが浮上しました。パーパスといえば、以前から関心があり私自身も体験させていただいたアイディール・リーダーズの「パーパスWS」が私の中では有力候補だったので、プロジェクトメンバーにもオープンセミナーに参加し効果を実感してもらった上で、依頼先として選ばせていただきました。

佐藤

アデコがこのワークショップを企画する上で重要な点は、ワークショップの対象者が派遣社員だということです。派遣社員は、3か月や6か月など有期の契約で働いており、1~3年ごとに働く企業が変わる方がほとんどです。そのため、先々のキャリアビジョンが持ちづらい状況にあります。働くことの本来の目的やゴールを描けていないがゆえに、自身のキャリアのゴールを「正社員になること」に結びつけてしまっている方がいらっしゃるのも現状です。この課題を解決するためには、自身の過去を遡り、それぞれが考えていた「ありたい姿」を掘り起こすことで、キャリアの軸を明確にする必要があると考えていました。そのような背景から、原点回帰で自分自身を見つめ直していただく機会として、パーパスWSを受講していただきました。

ワークショップ実施後、ご参加いただいた派遣社員の方々にどのような変化がありましたか。

自分自身と真剣に向き合ったことで、参加者全員が、それぞれの内に眠る価値観や存在意義を見つける手がかりを得ることができた

佐藤

受講後アンケートの回答から参加者の気づきやモチベーションの変化が読み取れます。今回の体験を通して、自身のパーパスまで辿り着きビジョンがクリアになったという人もいれば、その発見まで至らなかった人もいる中で、ほとんどの方が、「私のパーパスって何だろう?」と自分自身の存在価値やありたい姿について向き合えたと答えています。そもそも今回のワークショップは、全員がパーパスを発見するまでをゴールとはしておらず、意識するきっかけとなる機会を提供することが目的だったので、成功だったと結論づけています。私たちは日頃、イメージしやすいキャリアパスを自分の「ありたい姿」に重ねてしまいがちですが、そうではなく、自分自身の根幹となる想いの部分、つまりパーパスを常にキャリアの軸にするべきだと私は考えています。働く環境に変化が生じやすい派遣社員の皆様にとっては、より一層大事になるかもしれません。だからこそ、このワークショップを通して、ご自身の「パーパス」に向き合うきっかけを提供できたことは、参加者にとっていい刺激になったと感じています。

浅野

佐藤の話にあったように、やはり「正社員になりたい」などの外的キャリアの方がイメージも表現もしやすいですよね。一方で、内的キャリアを考えることは少し難しい。だからこそ、パーパスをその糸口として使いました。自身の価値観や存在意義と向き合うことは内的キャリアの向上に直結するので、今回の体験は、派遣社員の方々が潜在的に持っている課題を解決する一助となっているはずです。

ワークショップに参加された方の仕事に対する向き合い方や、働き方など、どのような変化を期待されていますか。

ブレない自身の軸を持った上で、今所属する組織やこれから出会う組織の思想と重なる部分を探しながら、前向きに働く人が増えることに期待

佐藤

出来るだけ多くの派遣社員の方に、明確なビジョン・パーパス・バリューを持ってほしいと考えています。働くことに価値を見出すには、人と会社それぞれが持つビジョン・バーバス・バリューの重なりが重要ですが、それは双方の考えが明確になっていないとそもそも発生しません。会社だけでなく派遣社員側も、ブレない軸を持つことで双方のビジョンのマッチングを実現し、就業開始時に感じやすい違和感やギャップを最小限に抑えられるといいなと思います。もちろん、入社のタイミングではビジョン・パーパス・バリューの重なりを意識していなかったとしても、仕事をする中で自分と会社の考え方について合致部分を見つけ、ワクワクしながら働いていただくことに期待しています。

浅野

就業している会社の中にも、自分のビジョン・パーパス・バリューと重なる部分は意外にあるので、積極的に見つけたり知ったりしていただきたいです。やはり自分自身の内発的動機が明確に存在していて、それに基づいて自分で向かっていく人が増えてほしいという気持ちは佐藤と同じです。同時に、相乗効果も期待して、ロールモデルとなる存在が生まれてくれたらなお嬉しいです。さらに、自分の存在が会社へ与える影響について、胸を張って語れる派遣社員の方が増えたら幸せに感じます。

佐藤

そうですね。会社にとっての自分の存在意義をしっかりと自覚し自信を持ってほしいです。「派遣社員」という雇用形態に対して引き目を感じている方がもしいるとしたら、ネガティブなイメージを払拭できるよう私たちがやるべきことをしていきたいと考えています。ワークショップを通して、自分を含めた全員がそれぞれの想いを持って働いているということがわかったと思います。思想、年齢、性別、国籍が違っても平等であるように、雇用形態が何であれ労働者の存在意義や貢献度に代わりはないので、胸をはって働いてほしいです。

アイディール・リーダーズの「パーパスWS」にはどのような特徴があると感じましたか。

「自分自身に真剣に向き合うことが新しい発見に繋がる」を実際に体験できるワークショップ

佐藤

自分の過去を振り返り、キャリアについて見つめ直すというのは、簡単なことではないですが、そこを多様な手段で考えやすくサポートしてくれるのがアイディール・リーダーズの「パーパスWS」の特徴です。ペアインタビューが例の一つ。インタビュアーの質問に自分なりの答えを返そうとすることで、普段気づけなかった自分を掘り起こせるのは、相手がいるからこそできる大変貴重な経験だと思います。

浅野

人からアドバイスされるのではなく、自分で自分にとことん向き合える設計になっていることが一番の特徴ではないでしょうか。個人的に印象深かったのは、受講後アンケートの満足度指数の中で、「今回のワークショップを周囲の人に薦める可能性」のスコアは10点満点であるにもかかわらず、「自分自身へのパーパスへの納得度」のスコアを1点と評価した方がいたことです。この回答は、自分のパーパスにとことん向き合い、自分が納得するものを発見するまでに至れなかったことと同時に、2時間半のワークショップの中で心や意識に大きな変化があったことを証明しています。アイディール・リーダーズの導きによって、このような変化が引き起こされたのは確かなので、やはりプロだなと感心させられました。

どのような組織にアイディール・リーダーズの「パーパスWS」をお勧めしたいですか。

より明確なビジョンを持ちたいと考えている全ての人・組織にオススメしたい。
「エグゼクティブコーチング」との併用で、さらに考えを深めることができるのでは。

佐藤

アイディール・リーダーズの「パーパスWS」は、内容を柔軟に調整し参加者目線で展開されていくので、雇用形態、年齢、性別、国籍などに縛られず幅広い方へオススメできます。

浅野

ビジョン・パーパス・バリューという内的要素が明確になっていて社内での共感や納得度も高い企業には必要ないと思いますが、それ以外の会社には幅広く有益なワークショップとなるはずです。経営層の方から若い年代の方々までが一緒に参加するのも、お互いの価値観に触れられるという意味で、貴重な機会になるのではないでしょうか。また、ワークショップに限らず、アイディール・リーダーズは「エグゼクティブコーチング」のプロでもありますので、ぼんやりとしたパーパスしか持てていない経営層の方が、コーチングとワークショップをセットで受講すると、なお成果が得られると思います。

佐藤

立場が上がるにつれてお題が与えられないからこそ、行き詰まってしまう経営層の方々もいらっしゃるかと思います。一度立ち止まって「エグゼクティブコーチング」で自分の軸となる想いを整理し、「パーパスWS」で仲間と共有し合うというステップを踏むと、思考がよりシャープになってよいアイディアが生まれるきっかけになると思います。一方で、自分の軸は明確だが、若い層は自分の軸を持っていないと勝手に思い込んでいる経営層の方もいらっしゃると思うので、その考えから脱却するためにも、幅広い年代層で、時には組織を超えた形で、「パーパスWS」を実施するのもいいかもしれません。

お二人にとって「パーパス」とはなんですか?

人が生活し働く上で原動力となる特別なもの。
クリアなパーパスを持つ人が増えれば、社会課題もどんどん解決されていくはず

佐藤

人が働く上での原動力となる想いであり優劣のないもの。パーパスの良さはこの平等さ・自由さにあると思います。「存在意義」は、一人ひとりユニークゆえ他人とは比べられないものであり、自分の想いが反映される大切なキャリアの軸となります。自分自身にしっかりと向き合い、自分の求めるありたい姿を追求できる人が増えると素敵だなと思っています。パーパスを明確にできていれば、会社だけでなく、自分を取り巻く社会や世界全体が持つ課題に対して「自分ならどうするだろう?」「自分が今できることは何だろう?」と自発的に考え、先陣を切って一歩を踏み出していける人が増えるはず。最終的に、世の中をもっと良い方向へといざなってくれると信じています。テーマが少し大きくなってしまいましたが、人財サービスを主軸として展開する企業として、会社・社会問題の解決に貢献できる自発的な人財の育成を目指し、できることをやっていきたいです。

浅野

今回の「パーパスWS」をご依頼した背景とも重なりますが、私にとってパーパスとは、全てにおける原動力です。実は私がパーパスについて考えるようになったきっかけは、アイディール・リーダーズとの出会いの他にもあるんです。過去に参加させていただいたプロボノの活動が、間接的に「パーパス」に私自身が向き合うターニングポイントとなりました。社会課題に対して「どうにか力になりたい」という強い気持ちを持った仲間たちと出会い、彼らから溢れるパワーやエネルギーを肌で感じたことで、社会や会社における自分の「存在意義」と真剣に向き合わなければいけないと気づかされました。刺激的な体験を通して、自分の存在意義を再確認し、社会課題の解決にいかに貢献できるかを意識するようになったことが、公私含め様々な場面で今活きています。アイディール・リーダーズの「パーパスWS」と並列する手段の一つとして、プロボノやボランティアなどの社会貢献活動に参加することも、キャリアを含めた人生の道筋となると思うので、ぜひたくさんの人に体験していただきたいです。自分の存在意義と使命を自覚し、それらに向き合い続けることが自分の幸せに直結するという人が増えることを期待しています。私は、「成功も失敗も含めて人生を笑って振り返れる状態であること」を幸せの1つの定義としているので、失敗を恐れず、満足いくまでいろんな形で社会課題を解決するお手伝いをしていきたいと思っています。自分の幸せに向かって前進する人が一人でも増えていけば素晴らしいですね。

 

担当コンサルタントから一言

細谷

今回のパーパスWSでは、「派遣社員」という、普段全く違う派遣先で、全く違うお仕事をされている皆様が対象という珍しい形での実施となりました。通常ご依頼いただく際は、部署や勤務地の違いこそあれ、同じ会社の同じビジョンに向かっていく社員の方々を対象とすることが多いからです。

しかし今回のご依頼は、派遣社員の方が対象ということで、「会社のビジョンを社員に浸透させたい」「自社の方向性に合った行動をしてほしい」というある種一方通行の思惑とは対極の想いに端を発するものでした。

「それぞれが自分自身のパーパスに立ち返ったうえでキャリアビジョンを描いてほしい」と繰り返しお話しいただいた浅野様や佐藤様からは、派遣社員の方々への深い想いを強く感じました。社員の方々が大切にしたいことにそれぞれが気づき、その内発的動機によってイキイキと働き、その先のキャリアビジョンを描いてほしい、そんな想いで仕掛け作りに腐心されているお姿に、我々も感銘を受けています。

今回ご提供したパーパスWSは、今後も継続的に実施いただくことをご検討頂いており、「アデコから就業してよかった」と言ってくださる派遣社員の方々が、これからもどんどん増えていくことを、私達も切に願っています。

また、このような素晴らしいお取り組みをご一緒させていただきましたことを、心より感謝申し上げます。

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