現在、日本社会の働き方はさまざまな形に変容し多様化しています。そのなかで、「人材アセスメント」という言葉が浸透し始め、人材アセスメントツールを導入し始める企業も増えています。
しかし、人材アセスメントという言葉そのものがわかりにくいということもあり、企業側でもどのようにツール選定をすれば良いか難航している場合も多いでしょう。
本記事では、人材アセスメントツールのメリットデメリット、それに加えて代表的なツール、サービスについて紹介します。
人材アセスメントツールの基礎知識
人材アセスメントツールの導入を検討する場合は、ツールの概要となぜ重要とされるかの基礎知識を学ぶ必要があります。
ここでは、人材アセスメントツールの基礎知識に加え、その重要性を解説します。
人材アセスメントツールの概要
「人材アセスメントツール」とは、企業のなかで働く従業員の配置や教育、採用活動を効果的に実施するために使用されるツールです。
例として、「適性検査」や「心理テスト」などは、名称こそ違いますが、人材アセスメントツール機能の一部です。
「アセスメント」とは、人や物事を客観的に評価・分析することを指す言葉です。
語源としては、英単語の「 assessment(評価)」に由来しています。
そのため人材アセスメントツールは、人材を客観的に分析し、適切な評価や活用・対応をとることを目的としています。
人材アセスメントツールの重要性
働き方が多様な形で変容する現代では、管理職に求められる資質や能力も変化しています。
そのため、かつては常識とされていた対応では対処しきれない業務も少なくありません。
人材アセスメントツールが活用される代表的な場面
・人材選抜
・人材管理
・人材育成
・人材評価
人材アセスメントツールは、そのような時代変化の流れに合わせた対応をとるために生み出されたツールです。
人材アセスメントツールは、多くの企業が抱える問題に対して、多大な効果を発揮するでしょう。
人材アセスメントツール導入のメリット
人材アセスメントツールは、企業が抱えている多くの問題に対してクリティカルな効果を発揮します。
ここでは、人材アセスメントツールを導入することで得られるメリットを解説します。
客観的な評価ができる
人材アセスメントツールを導入することで、人事評価に公平性を持たせることが可能です。
これまでの人事評価制度の多くは、上司や人事担当者が与える評価が主軸になっていました。しかし、そのような評価制度では属人性が高く、公平性が保たれた評価とはいえません。
人材アセスメントツールを活用すれば、第3者視点での客観的な評価が可能です。そのため、偏った評価を避けつつ、公平性のある評価ができるようになります。
自社にマッチする人材を採用できる
人材アセスメントツールを導入することで、採用時のミスマッチを未然に防ぐことが可能です。
採用活動向けとされている人材アセスメントツールは、自社に必要な人物像を明確にすることが可能です。
また、それと同時に現在時点で所属している人材の定着率まで洗い出すことができます。
そのため、人材アセスメントツールの診断で算出された求職者の適正を分析し、採用後のミスマッチ・定着度の低い人材の採用を最小限に抑えることが可能です。
従業員の特性に合わせた教育を実施できる
人材アセスメントツールを導入することで、所属する人材の教育・育成の効率化を行うことが可能です。
多様化が広く浸透している現代では、人によってその性質はさまざまです。
そのため、全ての人材共通の教育方法はかえって悪手とされ、各個人に応じた教育手法をとることが望ましいとされています。
人材アセスメントツールを使用すれば、人材それぞれの得手不得手・適正などを洗い出せるようになります。
その結果、各個人に応じた適切な教育ができるでしょう。
強い組織を形成できる
人材アセスメントツールを導入することで、所属する組織そのものを強化し、強固な組織の構築を目指すことも可能です。
人材アセスメントツールでは、各個人が最大のパフォーマンスを発揮しやすくなる教育ができます。
そのため、各部署に対して最適な「生産性向上が期待できる」人材配置が可能です。
また、個々人の資質・能力だけでなく、各部署のパフォーマンスを可視化する人材アセスメントツールも多く提供されています。
組織力向上を図りたい場合は、人材アセスメントツールを活用すると良いでしょう。
強みと弱みを客観的に捉えることができる
人材アセスメントツールを導入することで、組織に所属する人材が自身の適性を客観的に捉えることができるようになります。
人材アセスメントツールでは、各個人の適性や能力を客観的な視点で算出します。
そのため、客観的な評価をもとに自身を見つめなおし、主観にとらわれない自身の情報を確認することが可能です。
また、第3者的な視点が加わることで、モチベーションの向上・維持、自身のキャリア像に期待を持つことも可能です。
代表的な人材アセスメントツール5選
多様化する現代では、その流れに合わせるためにさまざまな人材アセスメントツールが提供されています。
ここでは、人材アセスメントツールのなかでも代表的なものを5つ紹介します。
カサナリ
「カサナリ」は、個人と組織のパーパスの重なりの大きさを測る人材アセスメントツールです。
診断結果をデータとして示すだけでなく、エグゼクティブコーチ・組織開発コンサルタントが組織の現状に対するコメントの記載が可能です。
個人と組織のパーパスの重なりを可視化することで、双方のパフォーマンスは大きく向上するでしょう。
モチベーションサーベイ
モチベーションサーベイは、従業員のモチベーションの状態をさまざまな角度から総合的に測定し数値化する人材アセスメントツールです。
従業員モチベーションの高低とともに、どのような要素が社員のモチベーションに影響を与えているか定量的に把握することで、重点課題を明確化できます。
加えて、ハイパフォーマー分析や離職要因分析など、特定のテーマに絞った詳細な分析や組織別の傾向分析・フィードバックなど、さまざまなニーズに応じた柔軟な設問設計・分析を行うことも可能です。
モチベーションクラウド
モチベーションクラウドは、 6,620社、157万人のデータベースをもとに組織状態を診断し、組織改善に活用できる国内初の組織改善クラウドサービスです。組織状況を数値化し、PDCAサイクルを回すことで、組織の問題を解決できます。利用人数やプラン内容によって異なるので、検討する場合はまず一度問い合わせをすると良いでしょう。
Wevox
Wevoxは組織状態を可視化できるエンゲージメントサーベイです。従業員の健康やストレスを含め、9種類のエンゲージメントに対応しています。Wevoxのアンケート機能は最短3分程度で回答でき、リアルタイムに集計・分析を行えます。
Geppo
Geppoは人事における「個人の課題」と「組織の課題」を見える化し、働き方改善を個人・組織の両方からささえるHRサーベイです。テレワークにおける従業員のストレスマネジメントは最適なツールといえるでしょう。
アンケート入力率・入力内容をリアルタイムにアップデートし、変化を瞬時に察知できるダッシュボードを提供しています。
効果的な人材アセスメントツールの選び方
多様化が広がる現代では、人材アセスメントツールもさまざまな種類のものが提供されています。
そのため、導入する場合は自社に最適なツールを選ぶことが求められるでしょう。
ここでは、導入することで効果的な人材アセスメントツールを選ぶ方法を解説します。
導入目的を明確にする
人材アセスメントツールを導入する場合は、その目的をまずは明確に定めることから始めましょう。
目的が違えば、選ぶべき最適な人材アセスメントツールも変わります。
目的が不明確なまま導入すると期待した効果が出ないだけでなく、かえって企業に対して悪影響を及ぼす可能性も否定できません。
導入の際は、明確な目的をもって導入するかどうかを検討しましょう。
自社に必要な測定項目を決定する
人材アセスメントツールを導入する目的を定めた後は、必要な測定項目を検討・決定しましょう。
人材アセスメントツールに含まれる項目は、ツールによって差があります。そのため、自社に適した項目が実装されているツールを選ぶことが重要です。重視する項目をあらかじめ定めておくことで、より効率的にツールを選択することが可能です。
また、選択する測定項目次第では人材アセスメントツールを導入した後の効果が薄れてしまう場合もあります。この点には注意が必要です。
目的を達成できる人材アセスメントツールを選ぶ
導入の目的を明確にした上で測定項目を決定した後は、それに合った人材アセスメントツールを探しましょう。
人材アセスメントツールは、ツールによって測定項目や評価内容が異なります。
そのため、自社に必要なデータを得られるものを選択することが重要です。
いくつか候補をあげて、機能やコスト面も考慮しつつ比較検討すると良いでしょう。
まとめ
人材アセスメントツールを導入することは、人材の適材適所の配置・人材の成長促進にもつながります。
組織力を強化するという観点から見ても、人材アセスメントツールは企業に好影響をもたらすでしょう。
もしも人材アセスメントツールの導入にお困りの場合は、「カサナリ」をご検討ください。
カサナリは、個人と組織のパーパスの重なりの大きさを測る人材アセスメントツールです。
データの収集、分析、施策への落とし込みを一気通貫でご支援します。
また、アセスメントによって得られる定量的・定性的なデータに対して、エグゼクティブコーチ・組織開発コンサルタントが分析コメントの記載を行います。
組織力の強化・人材育成と適材適所の配置にお悩みの場合はぜひご利用をご検討ください。
個人と組織のパーパスの重なりの大きさを測るアセスメントツール「カサナリ」