組織のビジョンをつくりたいと思ったらどうすれば良い? 〜ビジョンをつくる前に考えるべきこと〜

組織のビジョンをつくりたいと思ったらどうすれば良い? 〜ビジョンをつくる前に考えるべきこと〜

組織のビジョンとは?

組織のビジョンとは、企業の核となるパーパス(社会における存在意義)に基づいて、将来の理想像(ある未来の時点において実現していたい理想的な状態の具体的な描写)です。詳しくは、前回の「ビジョンとは」という記事で、ビジョンの定義、ビジョンにおける重要なポイント、パーパスやミッション、バリューとの違いやビジョンの事例を紹介しているのでご参照ください。

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 アイディール・リーダーズでは、日々様々な企業の皆様から、組織のビジョン策定についてご相談をいただきます。今回のブログでは、お客様からよく質問される観点を中心に、ビジョンをつくる際に考えるべき大事なことをいくつかご紹介します。「組織のビジョンを策定することになったが、まず何から考えれば良いの?」という方に特にご参考になるかと思います。

組織のビジョンづくりを行うときに、まず考えるべきこと

ビジョンをつくる目的は?

あらためて、今、なぜ自社または組織のビジョンをつくるのでしょうか?「これからの会社の向かう方向を明確にしたい」「組織に一体感をもたせたい」「社員によりチャレンジングな動きをしてもらいたい」、など目的は様々あるかと思います。

ビジョン策定のプロセスに入ってしまうと、ともすればビジョンをつくること自体がゴールかのように見えてしまい、そもそも何のためにビジョンをつくるのか?という目的が忘れられてしまうことがあります。策定プロセスに入る前にぜひ再度、何のためにビジョンをつくるのか?ビジョンを作った結果、どんな状態を生み出したいのか?という点を明確にしていくことをおすすめします。

また、ビジョンをつくっていく中でも、「今作ろうとしているビジョンは、そもそもの目的に沿ったものか?」という点を確認しながら進めていくと良いでしょう。(万が一、「ビジョンっぽい文言がないと会社として格好つかないから」「流行りだから」といったことがビジョンをつくる理由になっているのだとしたら、ビジョンづくりのプロセスを始めることはおすすめしません!)

ビジョンは、何年先の設定が適切なのか?

 会社によって状況が違うため、答えは一つではありません。スピードが早く、変化が激しい事業や業務を行っている場合、5年後でもかなり先で想像がつかない世界のようにうつるかもしれませんし、逆に、業界によっては5年後のことはもうほぼ決まっているので、10年後以上先でないとビジョンとは言えない、というケースもあるでしょう。

 共通して言えることは、中期経営計画で定めているよりも先のことを考えることをおすすめします。一般的には5年後、10年後を描いているケースが多いですが、30年後、50年後など、かなり先を描いているビジョンの事例もあります。

誰が策定するか?

Ⅰ)経営陣の場合

 王道は、経営陣で策定する、という方法です。「今後の会社をどうしていくのか?」というのは、まさに会社経営のど真ん中のテーマとなるため、経営陣で考え、つくっていくのはある種自然な流れです。経営陣の皆で集まり、自分たちはどんな会社にしていきたいのか、また、どんな未来を作りたいのか、といったことを対話し、ビジョンとしてまとめていきます。ここでできたビジョンは経営陣がコミットしたものになるため、ビジョン実現に向けての様々な施策の推進がスムーズにいきやすい、というメリットがあります。

 

Ⅱ)プロジェクトチームの場合

 もう1つの方法は、ビジョン策定のプロジェクトチームを組成し、様々なメンバーでビジョンを作っていくという方法です。プロジェクトチームは、現在の組織の縮図となるような構成(所属部門、職種、年代性別など)にする方法もあれば、次世代のリーダー候補となるようなメンバーを集める方法もあります。プロジェクトチーム組成の考え方は、ビジョンづくりのプロセスを通じて大事にしたいことに繋がってきます。様々な社員の意見や観点を反映したい、ということであれば前者がおすすめですし、将来のことは、会社の将来を担う世代に中心となって自分ごととして考えてもらいたい、ということであれば後者が適していると言えます。

 

 

Ⅲ)どのくらいの期間で作れるものなのか?

 目指したい将来イメージを明確にし言葉にする、といった最低限のものであれば、アイディール・リーダーズがご支援する場合、標準的には3日間程度で策定することができます。ですが、例えば将来イメージをキャッチコピー風にしたい、といった場合や、動画やビジュアル、その他製作物を作りたい、という場合にはより時間がかかります。また、ビジョンを考えるに当たって、会社の歴史を紐解いたり、社員や経営陣にインタビューするといったことを行う場合は、事前準備期間が必要となります。ビジョンを世に出したいタイミングから逆算して、おおよそ半年前には取り組み始めることがおすすめです。

作ったビジョンをどう活用するか?

ビジョンの「共鳴」

ビジョンができた後は、それをビジョン策定メンバー以外にも広めていく必要があります。ビジョン策定に関わっていない人にいかに共感してもらい、「自分ごと」と感じてもらえるか、がポイントとなります。このプロセスは、一般的には、ビジョンの「浸透」と言いますが、アイディール・リーダーズではあえてその言葉は使わず、「共鳴」という言葉を使っています。ビジョンに響く輪を広げていくことをイメージしていただけると良いかもしれません。ビジョンを「自分ごと」として捉えられるようになる、というのが我々アイディール・リーダーズがとても大切にしていることになります。

ビジョンの「実装」(ビジョンをベースとした経営を行う)

ビジョンができても、昨日と同じことをずっとしていたらそのビジョンは実現しません。ビジョンが実現するために、変えること・変えないことを明確にし、ビジョンを元にした経営を行っていくことが必要となります。ビジョンから逆算したとき、5年後、3年後、1年後はどんな状態になっているのか、そのために明日からは何に取り組むのかを明確にし、計画に落として実行していく必要があります。ビジョンをベースにした経営を行っていくことで、初めてビジョンが絵に描いた餅に終わらずに実現するものになるのです。

 

 次回のブログでは、アイディール・リーダーズ流ビジョンづくりの方法を詳しく紹介します。