
「自分のカラーがわからない」
経営者コーチングで見つけた、
自分を体現する言葉
bestat株式会社
bestat株式会社
3Dデータの取得・生成・処理・活用を支援するソフトウェアを開発・提供するベンチャー企業。研究開発で培った知見をもとに、産業界における3Dデータ利活用の社会実装を進めている。
- 話し手
- bestat株式会社
代表取締役CEO 松田 尚子様
アイディール・リーダーズ株式会社
代表取締役CEO 永井 恒男
※以下インタビュー記事内では敬称略で掲載させていただいております。
※この記事内の肩書き・役職は取材当時のものです。
※本記事は、CREST Skill Partners 様のnoteアカウントに掲載された対談記事を、許可を得て当社オウンドメディアに転載しています。
- 聞き手
-
株式会社 クレストスキルパートナーズ梅田 華衣様
ご依頼の背景
本記事は、当社が「スキルパートナー」として参画しているCREST Skill Partners様のnoteに掲載された、bestat株式会社 代表取締役CEO 松田尚子氏と、当社代表 永井恒男との対談記事を、許可を得てオウンドメディアに掲載するものです。
(原文: https://note.com/cspfund_blog/n/n83702b0c640e)
bestat株式会社の松田尚子氏は、ミッション・ビジョン・バリューの策定に取り組むなかで、「私って誰?」「自分のカラーがわからない」という根源的な問いに直面されていました。登壇や発信、投資家・採用候補者との対話の場面で、自分の強みや会社の方向性をうまく言葉にできないという悩み。
CREST Skill Partnersのスキルパートナーとして当社代表 永井がエグゼクティブ・コーチングを担当し、対話を通して「生命」「ライブ感」「プロセス」といった松田さんを表すキーワードが浮かび上がっていきました。
本対談では、自己紹介ができるようになるまでの変化、経営や投資家との対話における手応えのリアル、そして「経営者のストーリーと会社のビジョンが一本の線でつながったときに生まれる力」について、松田さんと永井が、聞き手のCREST Skill Partners 梅田 華衣 氏とともに率直に語り合っています。
アイディール・リーダーズのエグゼクティブ・コーチングを受けようと思われた背景について教えてください。
MVV策定の只中、「自分のカラーがわからない」「私って誰?」という根源的な問いに直面し、自分を表現する言葉を一緒に見つける伴走者を求めていた。
松田さんが永井さんのところに相談に行かれたのは、昨年12月でしたよね。どんな悩みを抱えていらっしゃったんですか?
すごく困っていました(笑)。ミッション・ビジョン・バリューを決めなくてはいけないという状況だったのですが、そもそも「私って誰?」というところから全然わかっていなくて。パネリストや登壇の機会をいただいた時に、どんな顔をして出ていけばいいのかが全くわからない状態でした。最初は「私ってどういう人間ですか?」「どんなカラーでいったらいいですか?」と聞きに行ったのが、コーチングとの最初の出会いでした。
永井さんから見て、松田さんの第一印象はいかがでしたか?
「カラーがない」とおっしゃっていましたが、私からすると十分カラーは出ていたんです。だから「無理に出さなくてもいいのではないですか、もうすでに出ていますよ」というところからスタートしました。ただ、ご本人がそれをきちんと認識して言語化できていない状態だったので、まずそこを整理することにしました。
永井さんはとにかくいろいろ聞いてくださったんです。好きな食べ物、楽しかったこと、好きな都市、休日の過ごし方……本当にランダムに(笑)。

好きな都市、理想のリーダー像、好きな音楽、現代アート——草間彌生が好きとおっしゃっていましたよね。乗馬が好きという話から「乗馬の何が楽しいのか」を掘り下げていくと、「ドキドキしてる感じがする」という言葉が出てきました。コンサートのリハーサルを見るのが好き、映画のメイキングが好き、オープンキッチンが好き——全部つながっているんです。「何かが作られている途中」を見ることへの惹かれ方、というものが見えてきました。
好きなものを聞いていくと、その人の片鱗が見えてくる。どういう意図でそのアプローチを取られているんですか?
テーマが「自分のカラーがわからない」でしたから、カラーとは何かを考えてもらうには好きなものを聞いていくのが一番効果的なんです。これは広告代理店がブランドブックを作る時と同じ手法で、例えばレストランのコンセプトを決める際に「食感で言うと何?」「色で言うと何?」と多角的に表現していくと、全体のコンセプトが浮かび上がってくる。個人のブランディングも同じで、好きなものの背景にある価値観——「自由」とか「シンプルさ」とか——を探っていくと、それがその人のカラーになるんです。
ニュージーランドの食事が好きという話もしましたよね。
自分の強みを自覚することで、使えるものにする
客観的な診断ツールと対話を組み合わせ、自分らしさをキーワード化していく。1回として同じセッションはない、オーダーメイドのアプローチ。
そうです。「なぜニュージーランドの食事が好きなんですか」と聞いたら「シンプルで豪快な感じが好き」という答えが返ってきた。そこから「シンプルさや豪快さはご自身にとって大事な価値観ですか?」と確認していく。そういうやり取りを積み重ねていくと、残ってくるものがあるんです。これは自分が大事にしている価値観だ、というものが。
松田さんの中でどんな変化がありましたか?
2回目のセッションで帰る時には、来た時と全然違う感覚になっていました。「私ってこういう人だったんだ!」という感じで。ストレングスファインダーなどの診断ツールも途中で挟んでいただいたんですが、客観的なデータと永井さんとのやり取りが組み合わさって、「ああ、私ってこれなんだ」という実感が一気に来ました。その後は、好きなことをちゃんとやるように意識するようになりました。
松田さんが研究者でもいらっしゃるので、「私がこう思います」という話よりも、診断ツールのような客観的・学術的なバックグラウンドがあるものの方がしっくりくるだろうと感じていました。そうしたアプローチは人によって全然違って、「そんな分析はいいから、私らしさを直接言ってください」というタイプの方もいらっしゃいます。完全にオーダーメイドなので、何百人、何千回とセッションをしてきましたが、1回として同じセッションはありません。ジャズのセッションのようなものですね。
カラーを表現するキーワードも一緒に整理されたんですよね。

「生命、生き物、ライブ感」「背景や文脈が好き、そのものよりもバックグラウンドが好き」「プロセスが好き」「スマートよりもアクティブ」「楽器のセッションが好き」——これだけ並べるだけで、その人らしさが十分伝わってきますよね。
「生きる力」というキーワードがすごくしっくりきています。自分がどんなものが好きかすらわかっていなかったのが、言葉になって本当に腹落ちしました。
カラーの認識は、単に「自分を知る」以上の意味があるんでしょうか?
そうですね。弱みも何が弱みかわからないと改善できないように、強みも自分の強みが何かわかっていないと上手に使えないんです。ハサミを持っているのかカッターを持っているのかわからないまま切ろうとするのと同じで、何を持っているかわかっていた方がいい。それを明確にするというのが根本にあります。加えて、自分のカラーがわからないとおっしゃる方のあるあるとして、やらなければいけないことに追われて、好きなことや自分らしくいる時間が少ない方が多い。松田さんのお話を聞いていてもそのニュアンスを感じましたので、「好きなことをやる時間を増やした方がいいですよ」とお伝えしました。その方がパフォーマンスも上がりますから。
「カラーがわからなくならないように、好きなことをちゃんとやるように」と言っていただいてから、実際に乗馬にも行きましたし、好きなものを意識的に選ぶようになりました。

過去のコーチングレポートを見返す二人
腹落ちした自己認知、経営にも効いた様々な場面
登壇でおどおどしなくなり、「I(私)」で語れるように。投資家との対話で自分のことが言えるようになった大きな変化。
実際の経営場面で変わったことはありますか?
自己紹介ができるようになりました。登壇に呼ばれた時に「どんな顔をして出ていけばいいんだろう」とおどおどしていたのが、落ち着けるようになった。かっこよく見せなくてはとか、そういう気負いがなくなって、フラットでいられる感じになったんです。
それから、役人や研究者の世界って主語が「I(私)」じゃないんですよ。「I」で話すことがほとんどない文化なので、「私はこう思います」と言うのが本当に苦手で、ストレスフルでもあった。でも、自分がどういう人間かが腹落ちしてから、「I」で話せるようになってきました。投資家に「どんな人ですか?」と聞かれた時に、自分のことが言えるようになった。それがすごく大きかったです。
最初にミートアップでお会いした時から、この人はカラーが出ているなと感じていましたよ。だから「松田さんの面白さを早く世の中の人にわかってもらいたい」というスタンスで関わってきました。ご本人の中にあるものが言語化されると、それがどれほど力になるかを改めて実感したセッションでした。
一貫校で育ち、同級生はみな幼稚園の時から同じ顔ぶれでした。それが、私にとっては井の中の蛙のような気がして。もっと広い世界を見たいという気持ちから、東大を目指して東京に出てきたという自分の背景も、セッションの中で話しました。「その背景があるからこそ、ライブ感がずっとあなたの軸にあるんですね」と言っていただいて、「ずっと見たことがない景色を見続けること、それが私の経営のモチベーションなんです」と言えるようになった。投資家にも、そして自分自身にも、そう伝えられるようになったのは本当に大きな変化でした。

経営者のストーリーと会社のビジョンを接続できたとき、大きな力が生まれる
経営者のストーリーと会社のビジョンが一本の線でつながっているからこそ、聞いた相手は「この人はずっとやり続ける」と感じてくれる。それが信頼の根拠になる。
一気通貫しているからこそ、聞いた相手が「この人はずっとやり続ける」と感じてくれるんです。それは信頼の根拠にもなる。私には最初にお会いした時から松田さんの面白さは伝わっていたんですが、ご本人がそれを言語で掴めていなかった。コーチングの面白いところは、外から新しい何かを与えるのではなく、その人の中にすでにあるものを一緒に掘り起こしていくことなんですよ。
だから「これは永井さんに言ってもらった言葉」という感じではなくて、「自分の中から出てきた言葉」としてしっくりくるんですよね。それが腹落ちしている感覚の正体かもしれません。自分でも気づいていなかった自分を、言語として受け取れた感じ。
コーチングを検討している経営者の方に向けて、何かメッセージはありますか?
私みたいに「自分のカラーがわからない」という悩みは、周りからすると「そんなことで?」と思われるかもしれないんですよね。でも当の本人には深刻な問題で、それがずっと解決できずにいた。そういう悩みこそ、コーチングで解きほぐせるものだと思います。自分ひとりでは辿り着けなかった言葉に、一緒に辿り着ける。
ご自身のカラーが定まると、経営のあらゆる場面でブレが少なくなります。登壇でも、採用面談でも、投資家とのやり取りでも、「自分はこういう人間だ」という軸があるだけで、コミュニケーションの質が変わってきます。悩みの種類が何であれ、自分のことをよく知るというのはすべての出発点なんですよね。

コーチングのレポート。CREST Skill Partnersのメンタリングとして、全6回のコーチングが受けられる。
エグゼクティブ・コーチングをご体験ください
松田さんが体験されたエグゼクティブ・コーチング。アイディール・リーダーズでは、無料サンプルセッションを通じてその一端をご体験いただけます。
本記事に登場する「エグゼクティブ・コーチング」は、ご経営者・経営幹部の方を対象に、当社代表 永井恒男が直接ご担当するプログラムです。1on1の対話を通して、自分自身の価値観・強み・経営の軸を言葉として掘り起こしていきます。
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本記事は、CREST Skill Partners 様のnoteアカウント(https://note.com/cspfund_blog/n/n83702b0c640e)に掲載された対談記事を、許可を得て当社オウンドメディアに掲載したものです。